2005年10月30日

ABC/Lexicon of Love

abc.jpg

誰かやって。



1983年発売、ABCのデビュー・アルバムにして最高傑作。

当時の英国では「ニューロマンティック」と呼ばれるムーヴメントが起こっていて、Duran DuranとかCulture Clubなんかも流行ってましたね。
今から振り返ると、音楽的に疑問なバンドもたくさんいて、有象無象がうごめいていたイメージが強いですが、あれだけ「なんでもあり」な時代って貴重だったのかなあ、と思います。

で、このアルバムですが、今聴いても全く色あせない。これはプロデューサーのトレヴァー・ホーンの力が大きいと思います。
ちなみに彼が手がけたアーティストはバグルス、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド、シール、シンプル・マインズ、ペット・ショップ・ボーイズ、アート・オブ・ノイズ、イエスなどですって。
彼は確かに80年代の洋楽の中で、確固としたスタイルを主張していた人でしたね。アレンジの「技」としてもオーケストラヒットとか、画期的だったと思います。

ABCというバンドはこのあと数枚アルバムを出したのですが、はっきり言ってつまんなかったです。ていうか、このデビューアルバムが出来良すぎ。
全編に渡ってキラキラでゴージャスでダンサブルでファンキーな、ちょっとくどいくらいの音でまとめられており、ヴォーカルのマーティン・フライの、ちょっと鼻にかかった「おれって男前だろ?」と言わんばかりの、これまたくどい声。
しかしこれがなかなかマッチしていて、いいんですわ。
世間的には「一発屋」という認識だと思うし、実際このアルバムはすごい売れたけど後はさっぱりな人たちだったんですけど、少なくともこのアルバムに収録されている曲はどれもすごくいいし、すごくいいアルバムだと思います。
2005年の今でも、この路線でやれば受けると思うんだけどなあ。誰かやってくんないかなあ。

posted by インサック at 03:06| Comment(4) | TrackBack(0) | 洋楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月26日

Tata Young/1,000,000 Copies Celebration

tata_million.jpg

ついにゲット。



こないだタイに行く前に、fukuさんのブログでサイアムスクエアで入手可能との情報を得たので、行ってみました。
ありました。
おれが持っていない唯一のタタヤンのアルバム、デビューアルバムです。
正確に言うと、デビューアルバムが100万枚売れたのを記念して出された編集盤です。
人口6,200万、一人当たりGDP2,200USDのタイで100万枚というのはすごいです。
たぶんここ10年で10枚ないと思います。最近ではアイナムくらいでしょうか。トンチャイなんかどうなんだろう?あのくらいになると100万枚売れても普通のことなのかな?

で、このアルバムは仏暦2538年、すなわち1995年リリースですが、とにかくめちゃくちゃ売れたし、社会に与えたインパクトもすごかったみたいです。
「みたいです」というのは、おれはリアルタイムでは知らないので。
タタのディスコグラフィーはここにありますが、やはりグラミー時代のタタというのは「特別な存在」だったんでしょうね。
たぶんNicoleが出てくるまでは不動の地位を築いていたんだと思います。

で、期待して聴いてみたのですが。
まあ、音は古い。10年前の作品なのでしょうがないですが。
曲自体は、ティーンズポップスの範疇を出ない(って元々ティーンズポップスなんだからいいんですが)、ちょっとお子ちゃま向けなのは否めませんが、佳曲ぞろいと言っていいと思います。アレンジも工夫をこらしてあるんですが、いかんせん当時の技術の限界か、発想の限界か、なんかしょぼい。たぶんライヴだと大盛り上がりなんだろうけど、スタジオヴァージョンがしょぼい。
これはクリスティナーの昔のアルバムなんかにも共通するんですが、ライヴで聴くとめっさかっちょいいのにスタジオ盤がしょぼしょぼなんですよ。同じ曲とは思えないほどに。
そう考えると、ニコルのアルバムって相当気合入れて作ったんだろうな〜と思います。
「ブッサバー」や「マイチャイ・マイチャイ」ってスタジオヴァージョンも相当キャッチーですしね。

ということで、やっぱりタタヤンのベストは「Tata Young」だな、と再確認しました。
でもこのアルバムが2番目ですね。惜しいな〜。
しかしこの時代からタタを聴いてた人が今のタタを聴くと感慨深いんでしょうね。
「あんなお子ちゃまがこんなにアダルトセクシーに!!」と。
posted by インサック at 22:59| Comment(15) | TrackBack(1) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月25日

Best of the Best/Nike Ardilla

nike_ardilla.jpg

インドネシアの女尾崎豊。



タイものばかり続いております。
先月買って来たCDがまだ終わらないのですが、ちょっとインドネシアものにしてみます。

1990年代に絶大な人気を誇ったというニケ・アルディラのベスト。
アルバムのクレジットには1990年と書いてあるような気がします。おれ、ネシア語わからない。おまえ、いいやつ。
でもラストアルバム(1995年)の曲も入っております。1990年ってジャワ暦でしょうか。

ロックバラードが大半を占めるアルバムです。
このような、日本の演歌にも通じる、情念うずまく曲調はマレーシアやインドネシアではけっこう支持されており、加えてヘヴィメタも支持されているので、いきおいもっさい二流アメリカンハードロック然とした仕上がりになっております。
まあデコピー(Siti Nurhalizaとも言う)Ellaにも通じる感覚ですな。
何故かこのような情念マレーバラードを歌う女性歌手はロリ声かハスキー声、あるいは両方なのですが、ニケもロリ声です。ロリっちゅうか幼い声で、歌唱力もどことなくつたない感じ。これでガーっと歌い上げられて、ちょっと声も裏返ってたりすると、なんかいたいけで必死な感じですね。デビュー当時の尾崎豊に通じる、有無を言わさない説得力があります。

で、彼女はもうひとつ尾崎豊との共通点があります。
1995年3月19日に突如交通事故死を遂げてます。享年19歳。
若くして酒と麻薬に溺れた結果と言われているそうです。
以上ここからの受け売り。いつもお世話になってます。
てえことは、このアルバムの曲は10代半ば〜後半に歌われていたということですな。そりゃいたいけだわ。

で、尾崎と同様神格化されているらしいのですが、これは思い入れできる声だし曲だと思います。マレー民族こういうの好きだし。
それを差し引いても、すごくエモーショナルな良い歌手だと思いました。
ずっと聴いてるとちょっと疲れるけど。

posted by インサック at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | インドネシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月24日

Marihuana/Puan Phee

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プログレッシヴ・ルークトゥン・フォーキー・プアチーウィット。



カラバオ
やカラワンと同じくプレーン・プア・チーウィットと言うジャンルなのでしょうか、マリワナのアルバム(2000年)。
マリワナについては、やはりアナーキーインザアジアさんに詳しい記述があります。

プア・チーウィットというジャンルは「生きるための歌」という意味のとおり、「魂の叫び」みたいな部分があって、歌詞の意味がわからないと完全には理解できない、というのはあると思います。誤解を恐れずに言うと尾崎豊みたいなものか。
尾崎も、純粋に音楽として優れていたかというとそうでもないと思いますし。

で、このマリワナですが、音楽的に優れていると思います。歌詞の意味は10%くらいしかわかりませんが。
カラバオがカントリーやラテンロックのフレーヴァーを取り入れているのと比較して、マリワナはプログレやルークトゥンやフォークのテイストを重視しているような気がします。

ルークトゥンって、個人的にはあまり聴かないんですけど、それは日本の演歌や米国のカントリーと同じく、音楽としての進化が感じられないのが原因だと思うんですよね。
「そんなことはない!ルークトゥンも日々進化しているのだ!」という方もいらっしゃるかも知れませんが、おれ的にはどれも一緒に聴こえちゃうんですよ。
場末の飲み屋やイベントでのBGMとしてはタイっぽくていいんですけど、雰囲気を楽しむだけに留まって、繰り返し聴いたりCD買ったり、とまではいかないんですよね。そういう意味では(おれにとっての)ジャズみたいなものか。

マリワナは、もろルークトゥンぽい曲の後半からすごいプログレッシヴな展開になったり、曲の幅がすごい広かったりして、メンバーが音楽的にすごく考えて音を作っている感じがします。
またカラバオを引き合いに出しますが、カラバオの場合、サウンドプロダクションはそんなに頭で考えてはいないと思うんですよ。メンバーの基礎体力のみで勝負しているというか。
音楽に対する姿勢としては、カラバオがストーンズならマリワナはキンクスでしょうか。
ストーンズは売れてキンクスは一部のマニアが聴いている。そんな感じです。

あと、ヴォーカルがエート兄貴の歌い方に超似てる。
これは「プアチーウィット唱法」なのでしょうか?
posted by インサック at 01:23| Comment(7) | TrackBack(0) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月22日

Moderndog/Cafe

MD_cafe.jpg

これこれの中間。



孤高のロックバンド、Moderndogの2001年のアルバム。

いいアルバムです。
ポップとおしゃれとアヴァンギャルドが絶妙のバランスでミックスされてます。
アヴァンギャルドさでは「love me love my life」、ポップさでは「That Song」かも知れませんが。

が、しかし、しつこいようですが、「love me love my life」の衝撃には及ばないっす。
これは、単に「love~」を聴いたのが最初のModerndog体験だったから、ということではないと思うのですよ。

やはりあのアルバムは唯一無二の音だったと思うし、センスほとばしる1枚だったと思うんですよねえ。
あれ級の衝撃(同じような音、という意味ではないです)をもう一度、と考えてしまうのは無理のないことだと思うのですが。
まあ、おれの経験の中で、「うわ〜すげ〜!!」という作品を発表した後、「うわ〜次はもっとすごかった〜!!」というのを3回以上やってのけたのってプリンスとビョークとSilly Foolsくらいだからなあ。いや、あくまでおれの趣味の中での話ですけど。
あと、おれが日本人っていうのも関係してるかもしんない。
Moderndogの音楽は「タイ」という地域性とは関係なく優れていると思うし、特に「夕日を見てぼーっとしている時の気持ち」を音楽化する能力は世界一だと思います。なんじゃそりゃ。
でも、それはやっぱりおれがタイ人じゃないから(日本や欧米の音楽を聴いて育ったから)そう感じるのかも知れないし。

でも、もし彼らがタイ国外のマーケットを狙っているんだったら、チボマットやショーン・レノンとコラボすることはマイナスかも知れないな、とも思います。
特にアラブポップスを聴いてて思うんですが、欧米の音におもねった音より、「純アラブ」な音のほうがガイジンには魅力的に響いたりするんですよね。
このテーマはまた稿を改めたいと思います。
などと文筆家のようなことを言って締めます。
どっちかというと「分泌家」なんですけどね。
などという下ネタおやじギャグ(ていうか最低のだじゃれ)もおまけに付けときます。どうだ。
posted by インサック at 02:07| Comment(5) | TrackBack(0) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月16日

Ebola/Enlighten

ebola.jpg

Silly Foolsのオルタナティブ(←ダブルミーニング)。



訪タイ時、1曲目の「Sang Sawang」がけっこうヘビロテだったエボラのニューアルバム(2005年)。バンドの歴史はけっこう長いらしく、インディーズで活動していたみたいです。メジャーからのアルバムはこれが2枚目、のようです。
アナーキーインザアジア」さんに情報がありましたので、ご参考まで。

音は、いわゆるハードコアミクスチャーの流れを組む、轟音ギターにデスヴォーカルがベースで、たぶん彼らの本質はここにあると思うんですが、さすがにメジャーから出ているだけあり、メロディーや全体的な音は(十分うるさいですが)キャッチーな部分もあり、配慮されている感じはあります。
Silly Foolsの最初もこういう音でしたが、サードアルバムMintあたりからメジャー感を身につけて行ったのは皆さんご存知のとおり。
初期のsillyは、まあそれはたいそうアマチュアっぽい感じだったのですが、エボラは、ハードコア路線のまま進化したSilly Foolsと言えるかも知れません。キャリアも同じくらいらしいし、実際ギターの音色やリズムパターンがSillyっぽさを感じさせる部分もあります。Sillyっぽいというか、Rage Against MachineとかLinkin Parkとか、Sillyが影響を受けた(と思われる)バンドから、同じく影響を受けている、という感じでしょうか。
惜しいのは、楽器サイドの引き出しが少なくて、いまいち平凡なアレンジになっていることと、ヴォーカルのリズム感が悪くて、バックとちぐはぐな印象を受けてしまうこと。特に後者は曲に没入する妨げになっちゃいます。
このへんがSillyとの決定的な違いでしょうか。

あと、バラードが1曲しかない。曲調やBPMが似たような曲はありますが、全ての曲はハードコアなギターで塗りつぶされています。それが気持ちいいとも言えます。
でも曲の出来はいいし、うるさい中にも光るポップセンスもあるし、すごく聴けるアルバムだと思います。おれがタイの高校生だったら、Sillyより好きになるかも。

posted by インサック at 11:10| Comment(8) | TrackBack(0) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月14日

Rose/Time Machine

rose.jpg

一線を画す。



最近ネットでよく見る名前、それはロース・シリンティップ。
まあ主に「バンコク音楽日記」さんと「タイで想う日々」さんでですが。

で、聴いてみました、彼女のファーストアルバム(2004年)。
ちょっと驚きました。
というのは、歌い方が他のタイの歌手と全く違う。別に奇を衒っているわけではなく、素直な歌声なんですが、誰にも似ていない。
普段意識してなかったのですが、やっぱりタイの歌手の歌い方には独特の「クセ」や「ノリ」のようなものがあるようで(顕著なのがParnとかかな?)、それが全然ないんです。「○○っぽい」というのがない。

このへんの「感じ」は「バンコク音楽日記」のkomtaさんがこのエントリで書いてらっしゃいますが、全く同感です。
ファンサイト(というかファンブログ)はこちらです。

楽曲も全然タイっぽくない。かといって何かに似ているわけではない。アレンジや音も奇を衒ってない。
「色がない」のが色、水のような、天然のような、すごい修練の結果のような、何回聴いても飽きない。
ポイントは発声かな〜?とにかく必聴じゃないですか、これは。
posted by インサック at 23:01| Comment(2) | TrackBack(1) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月12日

Nina/My name is...

nina1st.jpg

白石さんありがとう。



タイで白石昇さんからいただいたCDです。どうもありがとうございました。

1999年発売、Ninaのデビューアルバム。
2ndが2004年に出ました。なかなか良かったです。

で、この1stですが、当然現在入手不可能と思われます。なかなかいいです。
Teen 8 Grade Aを思わせるなんちゃってアメリカンポップスとベタベタのタイバラードで構成されております。
しかしニーナの声質のせいか、両方ともサラっと聴けちゃいます。いい意味でいい加減というか、重くないというか。ひょっとしてこの人本職は歌手じゃないのでしょうか?そんな感じの歌。いい意味で。
このころのタイポップスって、おれはリアルタイムでは聴いてないのですが、J-POPや欧米のヒット曲の影響が少ないですね。なんか素朴です。でもそれがいい。
素朴と言ってもしょぼいわけではなく、聴ける。基本に忠実というか、リズム(ドラム)、コード感を主張するルート音(ベース)、コード(ギター、キーボード)、メロディー(ヴォーカル)がそれぞれの仕事をきっちりしてるという感じがあります。
こうして聴いてると、90年代後半はほんとに「タイ独自のポップス」、その後ベーカリーなどありつつ(TKのデビューは1999年です)洋楽っぽさを取り入れつつ、2002年くらいのCD値下げに伴う制作費削減で質が落ちつつも2004年くらいからセンスでカバー、あるいは制作サイドのノウハウ蓄積でクオリティを上げつつ2005年後半(今ですね)で一気に開花、って感じがします。
してみると、おれがタイにいた2001~2003年というのがタイポップス暗黒時代だったりして。でもチャイナとかMr.Teamとかいたしなあ、そうでもなかったのかな。

などと思い出迷子になっておりますが、Ninaはいいっすね。普通にいい。
2ndは今でも十分入手可能なんで、ご興味ある方はぜひ。

posted by インサック at 00:21| Comment(0) | TrackBack(0) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月09日

Anngie/Anngie & The Pussy Catz

anngie.jpg

タイの「おしゃれ音楽」。



monotoneという音楽集団(という理解でいいのか?)で活動しているAnngieのソロプロジェクトのようです(2005年)。

ここ数年、バンコクの上流階級のご子息やご令嬢が好んで聴くような、洗練されたポップスというのがけっこう出てきているように感じます。
インディーズもあるし、このアルバムを出しているSonyのBlack Sheepレーベルなんかが代表格でしょうか。
ジャズやアコースティックギターを中心に、リラックスできるゆったりした音です。
個人的にはあんまり聴きません。なんか日本とか欧米の音楽と変わらない気がして。あと、なんか退屈な曲が多いのも事実なんですよね。
ただ、こういうムーヴメントがメジャーにも影響を与えてて、それが近年のタイポップスのレベル向上につながっているのかな、という気もします。

で、この「Anngie & The Pussy Catz」と銘打たれたアルバム。「プッシーキャット」というくらいだから、デカダンでグラマラスな、ちわきまゆみ(また例えが古くてすみません)みたいな音を予想してましたら、1曲目はいわゆる「おしゃれポップス」。渋谷系。
タイの人渋谷系好きですよね。Four+Modの写真集に付いてたCDにも「Shibuyakei Mix」あったし。
しかし2曲目からは、なんだろう、古き良きアメリカの、ジャズから派生したポップミュージック。マリリン・モンローが歌ってそうな、ミュージカルでやってそうな、そんな感じ。
これは今、逆に新しいという気がします。
Anngie嬢は、歌はけしてうまくないのですが、「ノリ」をとらえるというか、曲中の「合いの手」とか「語り」みたいなのがすごくうまい。
で、「おっ」と思わされちゃう。雰囲気作りがすごくいいんですね。華がある。
ポップミュージックって「華」があれば半分はできてるようなもんですから。華がない人は、それを埋めるためにたいそう努力しなきゃいけなかったりしますよね。

ということで、音的にも面白いし、彼女の「雰囲気」を楽しむだけで価値あるアルバムと言えましょう。
ただ、2曲目以降、ミュージカルっぽい曲が続くので、最終曲はホーンをバリバリにフィーチャーした「大団円」みたいな曲でバーン!としめてくれたらカタルシスあったと思います。
それが惜しい。

posted by インサック at 14:02| Comment(7) | TrackBack(0) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月08日

Girly Berry/Gossip

girlyberry_gossip.jpg

完成度は上がってるけど、面白みは減ってる。



4人組アイドル、Girly Berryの3枚目のアルバム(2005年)。
一応上の写真が表ジャケットみたいですけど、この人たちの場合ヴィジュアルに意味がありますので、4人の写真が載ってる裏ジャケも載せます。
こちらです↓。

girlyberry_gossip2.jpg

デビュー時は「Gybzyをソロで売る布石のグループなのかな」というくらいルックスの差が激しかったのですが、今回は皆さんお綺麗になられましたねえ。

1st2ndと個人的にはけっこう気に入ってて、タイ歌なんだけどアレンジが洋楽っぽくて、意外と洗練されてたりして、彼女たちのキャラクターもはじけてて、かなり楽しいポップアルバムだと思います。
で、今回ですが、ちょっと保守的というか、タイの若者が好きそうな音に寄り過ぎちゃった感じがします。「おっ」と思うところがないというか、
ラップがかなり導入されていて、それはまあいいんですが、アレンジ的にあまり面白くないんですよね。
彼女たちのヴォーカルも、以前は「へったやな〜」と笑えるくらいで、それがまた味になってたんですけど、今回ちょっとだけうまくなってて、でも「うまい」というわけでもなく、面白くなくなったというか。
昔バンドやってた時、微妙に音痴な、本職がギターの先輩にヴォーカルをやってもらったことがあって、その微妙な音痴加減がよかったのに練習しているうちにそれなりにうまくなってしまって面白さ半減、ということがあったのですが、それを思い出してしまいました。

まあ、冒険してない分だけ手堅い音ではあり、売れるは売れるんでしょうね、プロモーションも熱心にやってるみたいだし。
でもこの人たち「完成度」を目指してもしょうがないとも思うんだけどなあ。それをやりたかったら、他の歌手でやったほうがいいと思います。次回はまたはじけてくれることを願います。

posted by インサック at 13:53| Comment(2) | TrackBack(0) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月05日

Bodyslam/Believe

bodyslam.jpg

日本のバンドみたい。



今タイで爆発的な人気を誇っているというBodyslam、これが一番新しいアルバムです(2005年)。
10周年記念アルバムも出ているようで、けっこうキャリア長いんですね。
今回の訪タイでライヴも見に行ったんですが、さすが人気者、超満員でした。
このジャケットの「くるん」としたマークのTシャツを着ている若者もけっこう見かけました。
ライヴはすごく面白かったのですが、いかんせんパブの音響設備は低音がブワンブワンだったので、CDを聴きなおしてみました。

この人たち、かなりJ-POPというか日本のバンドを聴き込んでるんじゃないでしょうか。ルナシーとかラルクの匂いがかなりする。特にヴォーカルのトゥーンの唱法。
ちょっとナル入っててすがりつくようなこの歌い方は河村隆一ですね。
ギターはかなりSilly Foolsに影響受けてるような気がする。Sillyほどテクニカルなフレージングではないですけど。
あと、ライヴではベース君がかなーり動き回ってたんですけど、「ベースが動き回るステージング」って、日本ではルナシー以降の、所謂「ヴィジュアル系」からの流れだと思うんですよね。

曲は、少なくともタイ歌ではないですね。メロディーラインはModerndogの影響も感じるかな。
ここ数年の新人ロックバンドの集大成な印象も受けます。って「ここ数年の新人ロックバンド」なぞろくに聴いてはいないのですが(笑)。
あと、5曲目にエート・カラバオ兄貴がヴォーカルで参加してます。かっこええ。

全体的によくできてはいるんだけど、いまいち華がないというか、もう一段突き詰めて欲しいですね。曲も、楽器も、ヴォーカルも。次作に期待、というところです。

あ、タイのCDってたいていスポンサーの広告が付いてるんですけど、このアルバムは女の子向けフェイスパウダーでした。
クライアントさん、マーケットをよくわかっていらっしゃる。

posted by インサック at 23:02| Comment(7) | TrackBack(0) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Blackhead/Ten

blackhead_ten.jpg

こんなすげえバンドだったっけ?



Blackhead活動10周年めのニューアルバム、タイトルは「Ten」(2005年)。わかりやすい!

このバンド、昔ライヴで見たことあるんですが、場所が「デビュー」というグラミー直営のきれいめのパブレストランで、「Funky Music」とかのスタンダードをやる気なく演奏してました。
ま、場所が場所だけに、彼らの本来の音であるハードロックはできない雰囲気だし、しょうがなかったんでしょう。
で、前作「Handmade」を聴いて、わりとかっちょよかったんで見直しました。

そこで今回のアルバムですが、かなりスケールアップしてます。ギターのエーク(って読むんですよね)うめえ!!こんなうまかったっけ?
Silly Foolsと並んでタイのギター・ヒーローだという話は聞いたことあるんですけど。
関係ないけど、確かにタイって「こいつのギターかっこええなあ!」ていう人少ないですね。
この2人とLOSOのセーク、ジラサック、くらいかな?

あと、ヴォーカルのプーがすごくいい。以前はデスメタルがかった声が多かったんだけど、今回バラードでの甘〜いヴォーカルが、すごく感情移入できます。
2曲目の「マイ・ジャムペン・トーン・ディー・ティースット」がヒット中で、PVがよく流れてましたが、微笑みながら歌うプーはすごくいい奴っぽく見えます。いい顔してますね。

ヴォーカルもそうだけど、曲調にもすごく幅が出てきて、「マイ・ジャムペン・トーン・ディーティースット」は、まあタイ歌(タイバラード)なんですけど、すごくいい曲だし、他にもソウルやファンクっぽい曲あり、彼らの本領でもあるヘヴィなロックあり、最終曲のアコースティックバラードありであっという間の全10曲です。

あと、ベースが4弦というのもポイント高い。
何故かタイのベースプレイヤーは、プロもパブのハコバンもなぜかほとんど5弦です。
普通に考えて5弦が必要な理由って、LowEより低い音が欲しいか、早いフレーズをポジションチェンジせずに弾きたいくらいだと思うのですが、お前らどう考えてもそんなマニアックな曲やってないやろ!!と言いたい。
その点、基本に忠実なこのベースは偉い。

とにかく、全ての要素がワンランクアップしてる感じがするなあ。これ、かなり名盤だと思いますよ!


posted by インサック at 00:05| Comment(4) | TrackBack(0) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月03日

4Gotten/Rolling

4gotten.jpg

あ〜、こういうのやりたかったんだろうなあ。



グラミーを代表する男性シンガーだったPeter Corp Dyrendalが結成したバンド、4gottenが独立系のレコード会社からデビューアルバムを出しました(2005年)。
ピーターが完全にグラミーから脱退したのか、4gottenのみ独立して活動するのか、この「Craftman records」がグラミー傘下なのか、わかりません。ご存知の方がいらっしゃったら教えてください。
とりあえず「ピーターは自分の音楽がやりたくてグラミーから離れた」という前提で進めます。そっちのほうが話としてかっこいいので。

このバンド、ドラムがTeru Murayamaさんという日本人の方ですね。この人、ピーターのソロにも参加されてたと思います。

Peterっておれはわりと好きで、ていうか「X-RAY」というアルバムが骨太ロックアルバムで気に入ってたのですが、その他のアルバムはグラミーの呪縛から離れられないというか、タイバラードの含有率がちょい高めで、聴き込むまでは至らなかったです。
この人タイではけっこう人気で、たぶんデビュー時(1998年くらい?)カリスマだったんじゃないでしょうか?美形でガタイもいいし。
タイでは珍しい低音が魅力的なヴォーカルでね。

4gottenの音のほうですが、英国の香りただよう、パキっとしてワイルドなロック。
初期U2がテキサスで録音しました、という感じ。
実際録音は大阪とNYでも行われたようで、タイ離れした音になってます。
これはかなりかっこいいです。「X-RAY」が更に垢抜けた、というか。
と言って流行に媚びているわけでもなく、自分たちがやりたい音をやりました、という感じでしょうか。
ひとつ言えることは、グラミーのままだったらこういう音には絶対なってなくて、陳腐なタイバラードが半分くらい入ったアルバムを出さされていたことでしょう、ということ。
なんやかんや言って人気ある人だと思いますし、グラミー的にはピーターで冒険しようとは思わないでしょうし。
下手したらポスト・トンチャイくらい視野に入れてたんじゃないでしょうか。
他にも「次のトンチャイ候補」ってMOSとかジェッタリンとかいたと思うんですか、何故かおれにはピーターが一番近く思えましたね。

トンチャイはトンチャイですごいエンターテインメントだと思いますが、ピーターが考えていたのはそういう方向性じゃなかったんでしょうね。
グラミーでの最後の仕事は映画「グンパーパン」の主題歌でしょうか。
あれは良かった。泣けた。

しかしこのアルバム、実際かなりかっこいいっすよ。「おっ」と思います。
男バンドではSillyの次にかっこいい、と感じました。
posted by インサック at 23:21| Comment(4) | TrackBack(0) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Se'norita/Miss Call

senorita.jpg

びっくりしました!



タイトル曲「Miss Call」がヒット中、セニョリータのデビューアルバム。
今回の短い滞在中にも街で機会が多く、本当にヒットしてるんだな〜と実感しました。
で、普通にフルアルバムを聴いてみたのですが、これがあなた「Miss Call」1曲だけじゃないんですよ!!
「Miss Call」という曲はミドルテンポのちょっとシャッフルリズムの佳曲で、アレンジもすごくセンスいいんですけど、うっすら「タイ歌」なんですよね。
(「タイ歌」とは、タイっぽい歌のことを指す。ってそのまんまなんですが、例えばLOSOとかParnみたいな感じだと思いねえ。)
で、そのタイ歌っぽさと欧米ポップス風アレンジが奇跡的にいい感じに融合してて、かなりいい曲なんですわ。間奏の展開なんてまさに「もってかれる」感じ。
この融合加減はTePaPaに通じるものがありますな。TePaPaはルークトゥン寄りですが。
TePaPaもうアルバム出さないのかなあ。

で、アルバムの他の曲も、曲によって濃淡あれど「タイ歌」と「おしゃれポップス」の配合がもう絶妙なんですわ。
曲順の妙もあるかも。2曲目の「Jud Ja」がアップテンポのかわいい曲で、3曲目の「Kid Tung Ter」はバラード、この頭3曲の流れで完全に引き込まれました。
で。4曲目がファンクぽい曲と、ここからも飽きさせない展開。

曲の構成がうまいんですよね。イントロからAメロに変わるところや間奏での「空気作り」というか、「はっ!]とさせられるんですよ。とても20歳そこそこのメンバーが作っているとは思えない完成度と懐の深さです。
ま、正直言ってメンバーは作ってないと思いますが(笑)。

あと、やっぱりヴォーカルのNoeyがいい。
変に主張しない、曲に奉仕する感じのヴォーカル。けして器用なわけじゃないけど、きれいな声。ヴォーカルがマイ姐さんだとこうは行きません。いや、マイがどうと言うわけではないですが。
この子何でも歌えそうです。

や〜ほんと最近のタイポップスはいいなあ、うん。

posted by インサック at 01:22| Comment(14) | TrackBack(0) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月02日

La-Ong-Fong/Cozy Collection

la_ong_fong.jpg

すごくいいです!!



fukuさんのブログで取り上げられていて、気になっていたアルバム、ラオーンフォーンの2nd。
1stはメンバーもヴォーカルも違っていたみたいです。
好きなアーティストにカーディガンズを挙げているようで、中身もスェディッシュ・ポップっぽいです。
ていうか、「スウェディッシュ・ポップ」ってなんかジャンルとかムーヴメントみたいなイメージがありますが、要はカーディガンズ、もっと言えばプロデューサーのトーレ・ヨハンソンなんだと思います。単にスウェーデンにポップ感覚と才能にあふれたプロデューサーが1人いました、というだけ、という。
で、カーディガンズは世界的に売れましたし、アジアでもかなり人気あったと思いますが、フォロワーが出てきませんでした。
まあ日本ではカジヒデキとか、インドネシアでも部分的にトーレっぽい音があったりはしますが。
なぜか言うと、たぶんトーレの音って、上っ面を真似るだけでは再現できないんですね。なんか安っぽくなるというか、ニセモノ感が出ちゃうというか。

で、ラオーンフォーンなんですが、一聴して「カーディガンズっぽい」とは思うのですが、安っぽくはない。
なぜなら、楽曲や仕掛けがそれに負けてないから。特に楽曲ですね、曲がいい。全曲いい。

あと決定的なのは、オーンちゃんのヴォーカル。
カーディガンズってちょっとアンニュイな雰囲気があるのですが、オーン嬢のヴォーカルにはこれがない。タイ人の性か、基本的に陽性で、曲のカラーに合った力まない歌い方。
たま〜に他の男性メンバーのコーラスとか掛け合いとか入ると、雰囲気全然変わっちゃいますもん。オーンちゃんのヴォーカルが持つ磁場の中でこそ輝く楽曲群ですな。

正直、客観的に見てタイのポップスって他と比べて音楽的には未成熟だなあと思っていたのですが、最近はすごくレベルが上がって来てる気がします。
いいことです。
posted by インサック at 17:14| Comment(2) | TrackBack(3) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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