2006年11月26日

Tata Young / Temperature Rising

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前作よりいいです。



遅ればせながら買っちゃいました、タタヤンの最新アルバム(2006年)。
前作の英語アルバムが、個人的な趣味には合わなかった(というかつまんなかった)のですが、今回はちょっと音楽の幅が拡がってますね。
前作はアメリカのアイドルたちの、ごく限られたスタイル(ブリトニーとシャキーラの中間くらい)をピンポイントで狙った感じがありましたが、今回はもう少し自由な感じ?
とはいえ半分くらいはまだ狙ってる感がありますが(笑)。
そしてこの「狙ってる」曲群が、残念ながら本家のレベルに達してない。
おれもアメリカのアイドル系を熱心に聴いているわけじゃないのですが、ブリトニーとか、TVやBGMとして聞き流してるだけでもしっかり作りこんでるのがわかるじゃないですか。タタヤンは、なんかチープに聴こえちゃうんですよね。

でも「狙ってない」曲はなかなか面白かったです、エスニック風ありファンキーな曲ありで。
元々タタ自身に「音楽性」は無いわけですから、スタッフがどういう音にしたいのか、ってことですよね。というのは言いすぎでしょうか?
タタのエンターテイナーとしての資質は文句ないわけですから、変に固まらないで色々やってほしいです。

しかしきれいな娘さんになりましたね。
11年前はこんなに子供だったのに。って当たり前ですけど、こんな風な女性になるとは思ってなかった。ボーイッシュなまま成長するんだと思ってた。事実2001年の時点ではこれですし。

posted by インサック at 22:10| Comment(4) | TrackBack(0) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月22日

Lanna Commins / Happy Trip

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しみるぜランナー!!



Thai Net CityのOlarnさんが光の速さで送ってくれました、ランナー・カミンズのサードアルバム(2006年)。
これはいい。今のところ彼女の最高傑作です。

彼女はおれがタイから戻ってすぐくらいにデビューして、1stがいきなりブレイクしたみたいです。
で、2ndが出て、おれは1stより好きだったんですが、セールスはどうだったんでしょうか。

さて、このアルバムですが、前作がバラエティに富んだ音だったのと対照的に、アコースティックなトーンで統一されてます。
かといって1stほど北タイ北タイしているわけではなく、なんかヨーロッパの田舎みたいな感じ。まさに「Happy Trip」、日常に疲れた時にふと聴きたくなるようなテイストです。
まあ、おれがわからないだけで、北タイ経験者(っておれもチェンマイとメーホンソンは行きましたけど)にはわかる「北テイスト」があるのかも知れませんが。

そんなことは抜きにして、非常にいいアルバムだと思います。
派手さはないけど退屈しない、なんとなくMarshaのFine Daysを連想してしまいました。
曲の中のちょっとしたメロディーライン、ランナーのちょっと切ない歌声に、不覚にも涙しそうになります。タイに行きたくなってしまいます。ランナーの曲を聴きながら、発酵した米が入っているすっぱいウィンナー(あれ何て言うんだっけ?)をつまみに、川のほとりでメコンウイスキーを飲みたくなります。

なんて言うと演歌っぽいですね。「肴はすっぱいウインナーでいい〜」というわけではありません。
ちゃんとポップスとして、しみます。
いいアルバムです。
最近いいタイポップスがないとお嘆きのあなた(おれのことでもあります)、ぜひ聴いてください。

posted by インサック at 01:01| Comment(5) | TrackBack(0) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月19日

Dewa 19 / Republik Cinta

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多彩。重厚。



GIGISlankと並んで「インドネシア3大ロックバンド」と言われているらしいDewa、2005年リリースの最新作です。
Ratuの2人やCokelatのKikanも参加してます。

「Dewa」という名前は前から知ってたんですが、RatuのMaiaの旦那Ahmad Daniが率いるバンド(ていうか、Dewaが先にあってRatuなんでしょうが)ということで、興味を引かれて聴いてみました。

1曲目がいきなりタンゴ。アラブの民族楽器ぽい音がフィーチャーされており、かなり実験的な曲。でもサビのせつない盛り上がりが耳に残るキャッチーな曲でもあります。かなり考えて構築された音で、びびりました。
その後、はるばるとした感じのミドルテンポの曲やRatuのヴォーカルMulanのヴォーカルが印象的なロックチューン「Sedang Ingin Bercinta」(この曲が一番好きです)などが続きますが、どの曲も非常に緻密に重厚に構築されており、ある意味プログレに近いかも。
また、過去の洋楽(60〜70年代)のDNAを色濃く持っており、いい意味で「古い」。
あまり懐古的なことを言いたくはありませんが、最近のJ-POP(洋楽でさえも?)ウッドストック的なフレーバーってないじゃないですか?おれもリアルタイムで知ってたわけじゃないけど、あの時代のテイストって、「ロック」という音楽の本質だと思うんですよね。
そういう意味では同じインドネシアのバンドであるSlankも「あの香り」を持ってますね。

で、思ったんですけど、RatuのデビューアルバムのアメリカンなテイストはDaniのセンスなのかな、と。
セカンドのガールポップ路線は、Maiaの個性なんでしょうね。

で、本アルバムですが、どの曲もかなり聴きごたえあります。
音楽的構築力がすごいですね。
例えばQueenのカヴァー「I Want to Break Free」が収録されているのですが、正直Dewaバージョンのほうがかっこいい。全盛期のQueenがやってるみたい。

インドネシアのロックバンドは、再三言ってますが、レベル高いですね。他のバンドも含めて、ちょっと聴きこんでみたいと思います。




ラベル:インドネシア
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2006年11月12日

Rita Effendy / Sendiri

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歌がうまいって素晴らしい。



インドネシアの女性シンガー、Rita Effendyの6年ぶりのアルバムだそうです。
「音楽雑食主義者の日記」で紹介されていた1995年のこのアルバムがたぶんデビューではないでしょうか。

この人、歌が地味にうまいです。
「地味」と言うとちょっと語弊があるかも知れませんが、たとえばJaclyn VictorとかSiti Nurhalizaみたいに、誰が聴いてもその声量とテンションに圧倒される、という感じではなく、わかりやすい個性はないのです。
しかしアルバム通して聴いているとスルスルと気持ち良くて、もう一回聴きたくなる「スルメ力」が相当強い。
どんな曲にもジャストフィットする声質及び変幻自在の歌唱力。しかも暑苦しくない。

楽曲は悪くないですし、サウンドプロダクションはインドネシアですからクオリティが高いに決まってます。
しかし、さらに彼女のヴォーカルが乗ることによって、何倍も良くなっている。
いや、むしろ彼女のヴォーカルが気持ちよく聴こえるような楽曲をセレクトしているような気もする。要はバランスがいいんですね。
一口に「バランスがいい」と言っても、これをきっちり実現するのは至難の業で、制作サイドの匠の業、ヴォーカリストへの理解、そして少なからぬ運がないとなかなか実現しないんじゃないでしょうか。

良質のポップスであり、優れたヴォーカルアルバムであります。
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2006年11月07日

Cokelat / Segitiga

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インドネシアのロックリスナーは幸せである。



最近めっきりタイポップスを聴かなくなりました。
最近リリースされたのもなんか聴く気しないし。興味あるのはランナーのニューアルバムくらいかなあ…
ねこじゃんぷとか、なんか鼻につくしなあ…
思えばSilly Fools解散以降、タイポップスに対する熱意がガクっと下がったような気がします。
誰かおれにイカしたタイの音楽を教えてください。

ということで、インドネシアのロックバンドCokelat(チョクラット)の2003年のアルバムです。
このバンド、「チョコレート」なんつうメルヘンな名前に反してめっちゃクールです。

基本的には王道バンドサウンド。おれ好みの音です。
ベタな部分もあるんですが、定番をわずかに逸れて行くメロディやコード進行がクセになる。こういう部分は日本のTheピーズに通じるものがあります。
そして、彼らの個性を決定付けているのがヴォーカルKikanの声と歌い方。
ちょっと醒めた感じで、サビでだけほんの少し熱を持つ、でもすぐにまた冷え冷えとした感触に戻る。
バックの音は、前述のとおり王道を少し外れたキンキーさを持ちつつも、時々ベタに流れたりするんですが、Kikanのヴォーカルが乗ることで「ベッタベタ」にはならないんですね。これを暑苦しく歌われたら、ちょっと耐えられないと思います。

曲は全員書くみたいですね。捨て曲なし、そしてどの曲も「ポップである」ことから逃げていない。素晴らしい。
その中でもKikanの曲は特にいいですね。
彼女作のタイトル曲「Segitiga」は大ヒットしたらしいですが、こういう曲がヒットするインドネシアのロックシーンと言うのは素晴らしいと思います。
また、こういう優れたバンドがゴロゴロいるインドネシアのリスナーはほんと幸せだと思います。天才メリー・グスロウもいるし。

まあ、おれの個人的な嗜好に合ってるというだけかも知れませんが…

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2006年11月06日

Siti Nurhaliza / Transkripsi

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ある意味妥当、ある意味問題作。



マレーシアを代表する歌手、デコピーことシティ・ヌルハリザの最新フルアルバム(2006年)。ご結婚おめでとうございます。
正確には、このアルバムの後に「結婚記念アルバム」的な編集盤が出ているので「最新アルバム」ではないのですが。

さて、このアルバム、おれは結構好きです。個人的には彼女のアルバムの中ではベストかと。
音的にかなり現代のトレンドを取り入れており、もちろんスーパースターシティちゃんですから納得のクオリティ。2006年にリリースされたポップアルバムとしてはある意味当然の音作り。
しかし、一方で、ある意味古色蒼然とした情念のマレーバラードこそ、彼女の魅力が最大限に発揮されることもまた事実だと思います。
そういう意味では、過去のアルバム、特に伝統系(彼女はある時期までポップアルバムと伝統系アルバムを交互にリリースしてました)のほうがグっと来る御仁も多いことでしょう。

ここからは推測ですが、このアルバムのタイトル「Transkripsi」、これは英語で言う「Transcription」=「書き換え」という意味が込められているのでは。
要は、今までの「お行儀良い、マレーシアの伝統的な良識から一歩もはみださない良い子」というパブリックイメージからの決別、というメッセージが込められているのでは、と思っちゃうわけです。
と言っても、このアルバムにも彼女の従来からの魅力を最大限に伝える曲(いい意味で「古臭い」バラード)も何曲かあるんですが、そうじゃない曲の自然さが際立っているように思うんです。

前作「Prasati Seni」では、現代的な曲にちょっと違和感があったのですが、今作ではそれがない。
ダンサブルな曲あり、ボサノバあり、ロックあり、いろんな曲調、いろんな歌い方に挑戦してて、それがサマになってる。シティのファルセット、このアルバムで初めて聴いたかも。

また、伝統系アルバムは「Sanggar Musutika」(2002年)以来出してない(と思う)ということからも、シティ自身新しいモードを目指しているのかも知れません。
伝統系もけっこう好き、というか、やはり彼女の真骨頂はそこにあるとも思いますし、ちょっと寂しい気もします。

ということで、彼女の「過渡期」のアルバムなのかな。その「変化する途上」的な感触がまたステキです。

でも結婚しちゃったしな、もうあんまりアルバム出さないのかもね。Jacの時代か?!
posted by インサック at 22:46| Comment(4) | TrackBack(0) | マレーシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月05日

Jaclyn Victor / Inilah

jac_inilah.jpg

おそろしくうまい。



第一回マレーシアン・アイドル優勝者のジャクリーン・ヴィクターのセカンドアルバムです(2006年)。タイトルの意味は「これだ!!」みたいな感じ?
特別仕様のジャケットで、かなり(売る方は)気合いが入ってます。ファーストが売れたんでしょうね。
ヴィジュアルも、ファーストの時よりむしろ若返ってます。本人もノリノリの時期なのでは。輝いてます。

ファーストでの彼女のチャームポイントは、タイトル曲でもあった「Gemilang」に代表される、天まで届く伸びやかなハイトーンシャウトだったわけですが、それはこのアルバムでも如何なく発揮されています。
また、前作がどっちかというと保守的な音作りだったのと比較すると、今回はかなり現代的で黒人的です。ラップをフィーチャーしたりホーンを導入したりして、かなりソウルフルな感じ。
Jacはインド系マレーシア人で黒人ではなく、ヴォーカリゼーションもけして黒人的ではないのですが、ソウルフルな曲調は、彼女のハスキー&キュートな声にすごくマッチしてますね。

また、今回はテクニック的に難しい曲が多いです。1曲目からいきなり変拍子。しかしこれをグルーヴ感満載で歌い切っております。
これ、実はかなり難しいと思います。
他にも、(細かいですが)3曲目「Cepat Cepat」Bメロのデリケート&ソウルフルなラインなんかもバッチリです。
1枚目の、エモーションをガーっと解放する気持ちよさに加え、こういうテクニカルなスリリングさをも会得しているとは、恐るべし。
まあ、この人デビュー前からクラブとかで歌ってたらしいんで、下積み時代に得たスキルなのかも知れませんね。
Music Rajaによると、ザイナル・アビディンが彼女を「シティを打ち負かせる逸材」と表現したそうですが、「総合的歌唱力」という意味では今作で上回ったかも。
ただ、マレー歌謡的な歌だとまだデコピーに軍配が上がるかな。ていうか、Jacは非マレー系ということもあり、マレー歌謡を歌おうという気はないんじゃないかな。

いや〜とにかく素晴らしいヴォーカルアルバムです。
今後もマイノリティ代表という意味でも、ガンガン活躍してほしいです。
posted by インサック at 23:25| Comment(39) | TrackBack(0) | マレーシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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