2008年07月13日

Pinkan Mambo / Wanita Terundah

pinkan_2nd.jpg

充実の一枚。



Ratu初代ヴォーカル、インドネシアの欧陽菲菲Pinkan Mamboのセカンドソロアルバムが出ました(2008年)。
今回もTohaptiが半分以上の曲をアレンジ。よく働きます。

1stはなんだかんだでかなり愛聴してたのですが、今回のアルバムは彼女のヴォーカルスタイルの特徴をさらに活かした内容になってます。
具体的にはハスキー・巻き舌・コブシ(ソウル歌手の「フェイク」に近い)なんですが、この「クセ」がますます顕著になってます。
これってヴォーカリストの人にはよくあることで、個性の確立とも言えますし、クセがつきすぎてすごいことになっちゃう人もいますよね。誰とは申しませんが。河村隆一とか。言ってますが。

Ratu時代からPinkanの歌はインドネシアには珍しい情念を感じさせる演歌っぽいテイストが濃厚でした。むしろマレーシアに多いタイプですね。そのへんが個人的には欧陽菲菲とイメージがかぶるのですが。
音的には、幅広い音楽のバックグラウンドを持つTohpatiが、スケールの大きいバラード中心にうまいことまとめていて、Pinkanの演歌っぽいヴォーカルにマッチしてます。
バラード中心と言えども、各曲のアレンジはバラエティに富んでいて、食傷することはありません。むしろ「おなかいっぱい感」を感じる、充実した内容と思います。

でも、むしろソウル・ファンク系の、もろ黒人音楽な曲のほうが、彼女の歌の情念と迫力を活かせるスタイルじゃないかな〜と思います。
9曲目「Ratu Pesta」なんかはそんな感じの曲なんですが、ミドルテンポもいいけれど、もっと熱量高い曲を聴きたいような気になりました。



ニューアルバムからの曲が見当たらなかったので、ファーストのイカしたポップチューン「kasmaran」。
彼女写真写りがあまりよくないのですが、動いてるほうがジャケット写真よりキュートです。



posted by インサック at 11:59| バンコク ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | インドネシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月10日

Perfume / love the world

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大音量でお聴きください。



perfumeニューシングルです(2008年)。
青山テルマやいきものがかりを押さえ、堂々のオリコンシングルチャート1位!

love the worldは名曲ぞろいのPerfumeの楽曲の中でも屈指の大名曲だと思います。
Perfumeの曲は全部そうですが、CDクオリティで聴いて初めて気付く発見がありますね。こんな音が入ってたんや!という。
他の曲にも共通していますが、いわゆる「Aメロ・Bメロ・サビ」のアレンジを、いちいち変えてます。
1回目のAメロと2回目のAメロのバックで鳴ってるフレーズが違うんですが、これがPerfumeの曲が持つ中毒性の秘密ではないかと思います。

でも、CDで聴いて初めて真価がわかるというのは、考えようによっては弱点でもあるかも知れません。
MP3やTVではわからない音楽的工夫は、「Perfumeなんてアイドルでしょ」という偏見を持っている音楽ファンにはスルーされる危険性はあります。
Perfumeを語る論調として、
「音楽としては、もはやアイドルの域を超えている」
みたいなのってよく目にしますが、未だに「アイドルの曲=レベル低い」という固定観念があるということだろうし、それでハナから聴く気をなくしている人もいるかも知れませんし。
中田ヤスタカがやってる時点でクオリティ高いのは当然なんですけど。
でもYUIとかも、美人じゃなければあんなに売れてないと思うし、実質アイドルですよね?
まあとにかくPerfumeの曲は高音質で、大音量で聴くべし。魅力倍増です。

そしてカップリングの「edge」は、アルバム「GAME」の表題曲の流れを汲むハードテクノ。
「敢えて」だと思うのですが、音数を抑えた、タナトス満載の曲です。
曲というか、なんかリミックスの素材みたいな感じですね。
「see new world」という歌詞があるのですが、「死ぬわ」にしか聴こえない。「気になる」は「Criminal」に聴こえる。わざとです、絶対。
「love the world」がラブリーなエロス(フロイト的な意味で)に満ち溢れているのと対照的です。
Extended MixではNew OrderのBlue Mondayを彷彿とさせる殺伐としたバスドラムで始まります。
こんなの19歳の女の子3人組に歌わせるような曲じゃないです。
好きですけど。

しかし、今回もすさまじいクオリティ&中毒性でした。
秋のニューアルバムが楽しみです。もう出ることに決めてますが(笑)。


posted by インサック at 23:28| バンコク ☁| Comment(6) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月06日

Mulan Jameela / Mulan Jameela

mulan.jpg

Ahmad Dhani恐るべし。



Ratuの2代目ヴォーカリスト、ムーラン・クォック改めムーラン・ジャミーラのファーストソロアルバム(2008年)。
Ratuのセカンドアルバム「No. Satu」はキュートでロックな大傑作だったと思いますが、その後Mulanが一方的に解雇され、Ratuは解散となったようです。
Ratuの音楽性を握っていたMaiaはDewa19のリーダー、Ahmad Dhaniの奥様だったのですが、現在離婚沙汰。
そしてこのアルバムのプロデューサーはAhmad Dhani。
という、なんか裏ではかなりドロドロした愛憎劇が繰り広げられているようないきさつがありますが、そんな情念が反映されたのか、これがまた素晴らしく充実した内容となっております。

Mulanのヴォーカルは、Ratu時代を彷彿とさせるハスキーかつスウィートな声で、歌もうまいのですが、それよりもこの楽曲の充実っぷりがすごいです。
Dhaniの持ち味である、重厚でロック本来のダイナミズムをしっかり構築する方向性はそのままに、女性ヴォーカルだからか、かなり華やかなアレンジになっています。
アラブ調のフレーズから始まり、打ち込みドラムにハードロックなギターが絡む、これぞ本来の意味でもミクスチャー「Makhluk Tuhan Paling Sexy」に象徴されますが、デジロック(って最近言いませんね)を基調に、古きよきロックスピリッツを忘れない地に足のついた構築ぶりは、Ahmad Dhaniの音楽的基礎体力とセンスを思い知らされます。
途中でだれることもなく全10曲捨て曲なし、大傑作と言ってもいい、すばらしいポップロックアルバムです。
正直言ってRatuよりいいかもしんない。Ratuも相当すごかったと思いますが。

Dhaniという人、Dewa 19も素晴らしいのですが、最近のプロデューサー・コンポーザーとしての活動は、Mellyに並ぶポップ・インドネシアの至宝と言っていいんじゃないでしょうか。


1曲目「Makhluk Tuhan Paling Sexy」のPVはこちら
posted by インサック at 22:06| バンコク ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | インドネシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月02日

Tohpati / Serampang Samba

tohpati.jpg

ギタリストの業。



インドネシアのCDを聴くと、5割以上の確率でクレジットされているギタリスト、Tohpatiのソロアルバム(2002年)。
他のミュージシャンの曲では、ソツなくも安定したプレイを聴かせる彼ですが、ソロという自分のミュージシャンエゴを前回にできるフィールドではどういう音を鳴らすのでしょうか?
聴く前は、何となくアヴァンギャルドな、フランク・ザッパみたいな感じを想像していたのですが、全然違いました。

一言で言うとフュージョン。
インド音階や中華音階を取り入れたエスニックもいくつかありますし、所謂「フュージョン」というイメージからはちょっと外れた極もあるのですが、前提的な印象は「フュージョン」。
おれは昔カシオペアとか好きで、コンサートに行ったりもしてたのですが、黄金期のカシオペアに近い雰囲気もあります。
コード進行といい、サビまではテクニカル(と言っても早弾きとかではなく、テンション混じりの凝ったラインを丁寧に弾く感じ)、サビ(インストの場合もサビって言うのでしょうか?)では比較的シンプルなフレーズを反復するという、カシオペアで言うと「Asayake」的な構成が多いです。
唯一のヴォーカル曲はSheila on 7のErossとの共作で、Glenn Fredlyが歌うまったりとした癒し系バラードです。

しかし、音楽性の幅が広く、かつテクニック志向のギタリストは何故フュージョンに向かうのでしょうか。
学生時代のバンドのギタリストもすごくうまい奴でしたが、バンドでは普通にポップスをやっているのに、本当に好きなギタリストは渡辺香津美だったりしました。
たぶん、「楽器」をうまく弾くことと、音楽の構造(音楽理論とか、テンションの置き方とか、分数コードとか)の両方をやりたくて、かつ音楽体験がポップスから始まった人がフュージョンというジャンルを目指すんだと思います。
(音楽体験がクラシックやジャズだと、ジャズに行くような気がします)
音楽の構造よりもロックな雰囲気とかスピリッツみたいなことが好きな人はハードロック/ヘヴィメタルへ、楽器が下手な人はパンクへ、構造がすきな人はひねくれ系ニューウェーヴへ(XTCとか)に向かうんですかね。
おれの個人的な経験で言うと、ギタリストという人種は、特にフュージョン好きな確率がかなり高いように思います。
パート別テク指向の人が好きなジャンルは、

ギター:フュージョン
ドラム:プログレ
ベース:ファンク
キーボード:どポップ(でもコード進行は複雑)

て感じでしょうか。

で、Tohpatiのこのアルバムですが、非常に気持ちいいです。
そこはかとない南国風味もあって、高級ホテルにプールサイドで流れていそうな気持ちよさがあります。
休日のFMで流れてそうな、とも言える。
こういうのを1枚持っててもいいけど、Tohpatiである必要もない、記名性は薄いアルバムでもあります。
まあ本人がこういうのやりたくてしょうがなくて作った、一種の自己満足でもあるんでしょうし、また他のアーティストの作品で名演を聴かせてもらえるのであれば全然文句ないです。



posted by インサック at 00:06| バンコク ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | インドネシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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