Ahmad Dhani恐るべし。
Ratuの2代目ヴォーカリスト、ムーラン・クォック改めムーラン・ジャミーラのファーストソロアルバム(2008年)。
Ratuのセカンドアルバム「No. Satu」はキュートでロックな大傑作だったと思いますが、その後Mulanが一方的に解雇され、Ratuは解散となったようです。
Ratuの音楽性を握っていたMaiaはDewa19のリーダー、Ahmad Dhaniの奥様だったのですが、現在離婚沙汰。
そしてこのアルバムのプロデューサーはAhmad Dhani。
という、なんか裏ではかなりドロドロした愛憎劇が繰り広げられているようないきさつがありますが、そんな情念が反映されたのか、これがまた素晴らしく充実した内容となっております。
Mulanのヴォーカルは、Ratu時代を彷彿とさせるハスキーかつスウィートな声で、歌もうまいのですが、それよりもこの楽曲の充実っぷりがすごいです。
Dhaniの持ち味である、重厚でロック本来のダイナミズムをしっかり構築する方向性はそのままに、女性ヴォーカルだからか、かなり華やかなアレンジになっています。
アラブ調のフレーズから始まり、打ち込みドラムにハードロックなギターが絡む、これぞ本来の意味でもミクスチャー「Makhluk Tuhan Paling Sexy」に象徴されますが、デジロック(って最近言いませんね)を基調に、古きよきロックスピリッツを忘れない地に足のついた構築ぶりは、Ahmad Dhaniの音楽的基礎体力とセンスを思い知らされます。
途中でだれることもなく全10曲捨て曲なし、大傑作と言ってもいい、すばらしいポップロックアルバムです。
正直言ってRatuよりいいかもしんない。Ratuも相当すごかったと思いますが。
Dhaniという人、Dewa 19も素晴らしいのですが、最近のプロデューサー・コンポーザーとしての活動は、Mellyに並ぶポップ・インドネシアの至宝と言っていいんじゃないでしょうか。
1曲目「Makhluk Tuhan Paling Sexy」のPVはこちら。


