何にも似ていない。
元AB Threeのルーシー・ラフマワティ、2003年の前作「Dua Warna」から久々の新作です(2007年)。
ジャケットからして今風R&Bか?と思いきや、確かにR&Bを基調にしていますが、全く欧米の模倣感がない。
例えばタイのTongの最新アルバムは、ジャケットから想像した音そのまんまだったのですが、この違いは音楽を作る際の心構えの違いではないでしょうか。
極論すれば、タイのポップスは消費されることが前提であり、音楽そのものの質よりもブームを大きくすることに重点が置かれている(そしてブームを作るのに、実は音楽の質は重要な問題ではない)なのに対して、インドネシアのポップスは「音楽作品」としてちゃんとしたものを作ろうという気概を感じます。
もちろんアーティストによって濃淡はありますが。
さてこのアルバムですが、前作がロック色が濃かったのに比べ、かなりバラエティに富んだポップス・アルバムになっています。
本人作曲のタイトル曲「Sexy」はR&Bぽいですが、他もミニマルな感じのテクノ風味あり、もちろんバラードもあり、バラエティに富んでいて、飽きません。
また歌がうまいですな。
コントロールが効いているというか、曲に合わせてセクシーだったりキュートだったり、また楽曲のレベルも高く、というか「ちゃんと作っている」と言ったほうがいいでしょうか。
全てに置いてバランスが取れている、というと凡庸に聞こえるかもしれませんが、そのバランスの位置がとんでもなく高い。
このありそうで無い絶妙のポップネス、一朝一夕には実現できない職人技だと思います。
Mellyを筆頭に、インドネシアには才能あるミュージシャンが非常に多く、そういう人たちが築いてきた土壌あってのこのアルバムな気がします。
肥沃な土地には美味な果実が実るということですね。
Bounceで紹介されてました!
びっくり。
