2005年08月11日

GO! GO! 7188/青い亀裂

iTMSで音楽が買えるようになり、4日間で100万曲がダウンロードされたそうですね。
個人的には、やっぱり音質の問題でCDで買うことも多いと思いますが、「気になってたんだけどちゃんと聴いたことないな〜」というレベルの楽曲であれば買っちゃうと思います。
で、そんな1曲がこれです。

このシングル及びこの曲が収録されているアルバム「竜舌蘭」が発売される前、やたらとBSでライヴを放送していて、
「なんて初期椎名林檎に似ているんだ!!」と思いました。
といえ、ちょうど林檎が活動していない時期で、林檎は1stが今でも最高と思っているおれにとっては気になるバンドになったのでした。

改めて聴いてみると、やはり初期林檎に似てますな。
ヴォーカルのゆうの声質が林檎に似ているというのもあり、「パクり」と呼ぶのはちょっとかわいそうかな。某ヤイダさんのデビュー曲とはわけが違います。
BSのライヴではわりとパンクでアヴァンギャルドな感じだったのですが、この曲はかなりメジャー感あります。つっても楽器の音はかなりロックぽく、またバンドっぽい。
たぶんこの曲でブレイクする予定だったんでしょうが、残念ながらお茶の間までは届かなかったようです。
でもこの曲相当いいですよ。才能ある人たちだと思いますし、林檎よりさらに過激というか前衛的というか、そういう部分も持ってると思います。
林檎って結局何をやってもポップになっちゃう(って自分でも言ってたけど)し、それはそれでひとつの才能ではあると思いますけどね。

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2005年07月15日

Double/Crystal

double.jpg

彼女たち(今は彼女)の最高作は、いまだにこのアルバムだと思います。



SACHIKO(右)とTAKAKO(左)の姉妹デュオ、Doubleのデビューアルバム(1999年)。
デビューアルバム発売直前にSACHIKOはくも膜下出血でお亡くなりになっており、これが2人での最初で最後のアルバムになってしまいました。
その後TAKAKOは1人で「Double」を名乗り活動しており、R&B(ってブラコンだろブラコン)シンガーとして着実にキャリアを重ねております。
最近は(最近でもないか、もう1年以上前ですね)m-floのアルバムにジャズっぽい曲で参加したのをきっかけに「Life is Beautiful」というジャズアルバムを出しているようです、聴いてないけど。

おれは初めてDoubleの曲を聴いたのは「Shake」というシングルで、このアルバムの先行シングルだったんですけど、
「日本人なのになんちゅう本格的な黒人ぽい音や!!」と驚愕しました。
今聴きなおすとそんなでもない、むしろ硬さを感じるんですけど、ちょっと前の猫も杓子もR&Dディーバ状態の前だと、このDoubleの音はかなり衝撃でした、。
たぶん制作サイドでは、「こういう音アメリカでは流行ってるけど日本人に歌わせても売れないよね〜」みたいな感じで却下されてたんだと思います。
その判断はたぶん当たっていて、Double以外のアーティストがやっても外してたと思います。そのくらい奇跡的にDoubleはバッチリやりきったんですね。
しかしこの手の音は主に米国ではまさにメインストリームで、パクるのも簡単だったので、Doubleの成功により二匹目のどじょうが続出(多分30匹くらいいたんじゃないでしょうか)と思います。

このアルバム、筒美京平が数曲提供してるんですよね。気合の入り方がわかります。
筒美さんのことはよく知らないのですが、日本の歌謡界を支えた第一人者ですし、たぶん思うところあってこの新人デュオに曲を書いたんだと思います。期待を込めて。

ということで、若干の生硬さはありますが、このアルバムから日本のR&Bは始まった、と言っていい、エポックメイキングなアルバムですね。

今のDouble(TAKAKO)は、音楽的完成度はすごく高くなってると思いますが、キャッチーさには欠けますよね。というか、この手の音楽って突き詰めるほどキャッチーさがなくなる気がします。亜室ちゃんもそうだし。よくあんな難解な音が売れるな、って思いますよ。
難解というか、本来日本人には理解できない音だと思うんですけどね。
まあ今の若いもんは曲をちゃんと聴いてなくて雰囲気だけ感じてるのかも知れませんけど。

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2005年06月06日

すかんち/Opera

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某沖縄のバンドに聴いて欲しい。



ローリー寺西率いる関西風ハードポップロックバンド、すかんち。
惜しくも解散してしまいましたが(ってもうずっと昔ですが)、これは1993年のアルバム。
当時すごく好きでした。

やはり特筆すべきはローリーの超絶ギター&ヴォーカル。ライヴも見に行ったことあるんですが、めっちゃすごかった。あんなん弾きながらなんであれだけ歌えるのかわかりません。
他のメンバーも、バカテクではないけどセンス良かった。特にベースのShima-Chang。
彼女のベースラインはブリブリでかっちょよかったです。
そんなミュージシャンとしてかなりレベル高いバンドですが、すかんちの音楽の最大の特徴はそこではなく、古今東西のミュージシャンに捧げるオマージュで成り立っていることでしょう。
Led Zeppelin、Queen、The Who、Cheap Trick、Sweet、ベイシティローラーズ、え〜他にもたくさんあるんだけど省略します。
ある時はフレーズもろパク、ある時は音色、ある時は声マネ(笑)、洋楽マニア(特にハードロック)が聴いたらかなり笑えると思います。氣志團に通じるものがありますな。
まあそういうパクリ要素は全体の半分くらいなんですけどね。
詩はローリーの脳内設定に従って描かれるちょっとマニアックなストーリー。
あほほどマニアックであほほどポップ。
ここまでやられたら、パクられたほうも文句ないんじゃないですかね。
なんで売れなかったのか今もって全然わかりません。
まあ、一般からすればちょっと悪趣味でイロモノに見えたかも知れませんが…
ローリーにはロックのデーモンがとり憑いているのでしょうがないんです。
とにかく多作な人らしく、当時「3分の曲なら1分で書ける」と言ってました。
たぶんやりたい音がたくさんあったんでしょう。ラストアルバムは2枚組だし。でも普通そこまでやりませんよね?商業的にも不利だし。

最近ローリーのライヴにメンバーがゲスト参加したらしいですが、再結成なんかしないよなあ、売れるとも思えないし。はあ。


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2005年03月30日

Asian Kung-Fu Generation/ソルファ

asikun.jpg

幅狭くない?



タイで買ったJ-POPその2、大学生諸君に大人気のアジカンです。
MTVとかでシングルは聴いてて、なんかかっこいいなあとは思ってました、バンプとかと並んで。
ただアルバム通しては聴いたことなかったし、まあ1,000円ちょっとならお得だし〜、と思って買ってみました。

1曲目「振動覚」、おおかっこいい。
疾走感があるけど暑苦しいくはなく、一歩引いた覚醒感があって、クールで熱い、気持ちいい。
ええやんええやん。
と思って聴いてたら、2曲目「リライト」に移ったのに気付きませんでした。
そのくらい質感が似てる。
以降も一緒。

この芸風がこのバンドのコアであり必殺パターンなのはわかる。確かにかっこいい。(くるりの発展形っぽいけど)
しかし、「それだけ」ってどうなんでしょ?
確かに必殺パターンだけで押すバンドもある。ミッシェルとか。しかしあれはほんとに必殺だし、それだけでお腹いっぱいになるわけですよ。
しかし、アジカンの必殺パターンって、それだけでお腹いっぱいにならない芸風だし、いろいろ引き出し持ってそうな幻想をリスナーに抱かせる音じゃない?おれがそう思うだけ?
「こういう曲やれるんだったら、もっといろいろ広い芸風持ってんやろな〜」と思わせておいてそれだけ、ってなんか肩透かし食らった感じがするんですよね〜。

もっといろいろやってほしい。
基地外みたいなインプロ合戦とか、打ち込みバリバリとか、ファンクとか、フュージョンとか。
そういう幅を体現できる素養がバンドメンバーにないのかも知れないし、そんな繰言はおやじの勝手な言い分かも知れないけど、音楽が好きならいろんなことやってみたくなるのが自然だと思うんですよね〜。

ということで次作に期待、というところでしょうか。次のシングルが実験作ならアルバムも買う。日本で3,000円出しても。






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2005年03月15日

サンボマスターは暑苦しいか?

ねすさんの"Love Life Rock"「サンボマスターは君に語りかける」にTB。

ねすさんはおれのエントリにTBしてくれたので見に行ったのですが、ねすさんご本人及びコメントされてる方々の意見に、

「若い」
「汗臭い」
「同年代にしかアピールしないかも」
「すれた人間にはちょっと青臭い」
「今の音楽が壁にぶつかったときに真価が問われるのでは」

みたいなのがあって、たいそうびっくりしました。
というのは、おれがサンボマスターに感じていたのと正反対の意見だからです。
「汗臭い」だけ同意かな(笑)。
否定したり論争したいわけではなく、純粋に「へ〜世間の人はそう感じてるんだ〜」と思いました。

おれはサンボに感じることというのは、こんな感じ。

・楽器と歌がたいそううまい
山ちゃんのギターはかなりうまいです。
クリアトーンでエフェクターをかけずに(まあコンプくらいはかけてるかも)出してる音、あのダイナミクス、タイム感、フレージング、ギターの鳴らし方を熟知していないと出せません。素晴らしいです。
歌もうまい。がなってますが、基本的に音外してないし、曲によってかなり表情使い分けてます。
バックもうまい、特にドラム。ダイナミクス、タイム(略)
彼らのレコーディングは一発録り、ワンテイクらしいのですがそれであの演奏レベル。バカテクと言っていいでしょう。
しかも山ちゃんはあのMP吸い取られそうな動きで語りながらあのギターが弾けるわけですよ!

・多様な音楽性を内包している
前のエントリでも書きましたが、彼らの音楽にはパンクとファンクとソウルとジャズとブルースの要素が含まれています。しかも相当聴きこんで、試行錯誤して今のスタイルに到達しているはず。それだけ高度なレベルで融合してます。
そんな彼らが「今の音楽で壁にぶちあたる」なんてありえないと思います。今までの音は、彼らの引き出しのほんの一部だと思います。
知名度を得た彼らは、次はもっと深いコミュニケーションを求めてソウル方面にシフトするのではないかと思ってます。次のアルバムはスウィートソウルアルバムです。(断言)
ほんまかいな。

・きれいな詩を書く
詩的な歌詞だと思います。
タイトルだけ見ても
「美しき人間の日々」
「月に咲く花のようになるの」
「そのぬくもりに用がある」
まるで萩原朔太郎か中原中也のようではありませぬか。
内容も、声高に主張するというよりも言葉の並びでイメージを喚起させる、というほうが近いような気が。

・詩曲両方そろってこそのインパクト
あのヴォーカルスタイルで、あの音で、あの詩で初めてあの破壊力、でしょ。
おれとしては音8割、詩2割くらいで聴いてます。
詩としても有象無象とは百万光年すごいと思いますが、それをまた百万光年凌ぐ音だと思います。
音楽として、ロックとしてすっごく高度だと思う。
初めて聴いた時、こんな音楽聴いたことないよ!と思いましたです。
でも、まあこのへんは趣味にもよるかな〜。

自分で気付かなかったんですが、前のサンボのエントリでおれThe Jam(ていうかポール・ウェラー)に言及してますね。やっぱ通じるものがあるような気がするなあ、高度な演奏能力に支えられた時速300kmのロック。でもコーナリングもうまいしドリフトもバリバリよ、て感じ。

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2005年03月09日

Echoes/No Kidding

echoes.jpg

毀誉褒貶ありますが。



今では大作家&みぽりんの旦那となってしまった辻仁成(つじひとなり)ですが、昔はエコーズというバンドをやっていました。
「ZOO」はリバイバルヒットしましたね。

おれはこのバンドがかなり好きで、コンサートにも行きました。

エコーズ当時から仁成(じんせい)はかなりのビッグマウス&ダサ熱血で、でも商業的にはけして成功したとは言えない、エコバニのような音を出すロックバンドのフロントマンとしてはちょうどいいくらいのハッタリと勢いがありました。
時が経ち、今では作家として成功をおさめた仁成(ひとなり)ですが、こういう地位で同じようなアティテュードを取ると、やっぱ傲慢に見えてしまいますね。
ていうか、エコーズ時代の仁成(じんせい)は、自分の自信過剰さに自覚的だったと思うんですよ。ちょっと客観的に見れてたというか。
作家になってからの仁成(ひとなり)は、その客観性を失ってしまったように思います。
「持たざる者」だった仁成(じんせい)と、地位も名誉も手に入れた仁成(ひとなり)とでは、同じこと言っても受け取られ方は変わりますわな。
エコーズの曲で「Dear Friend」という曲があるのですが、その始まりの歌詞は
「変わったね 人が変わるあの嫌な瞬間を また僕は味わうのか」
というのですが、その言葉そっくりそのままお返しするぜ仁成(ひとなり)!って感じです。

ここまで呼んで不思議に思った方もいらっしゃるかも知れませんが、彼は音楽をやるときは「仁成を「じんせい」、作家の時は「ひとなり」と称しているのです。

また前置きが長くなってしまいましたが、エコーズというバンドは、今聴くと録音が悪かったり稚拙な部分もありますが、仁成(じんせい)は、うまくやりたいのにできない、自分に自信があるんだけど他人に認めてもらえない、そんな生きるのが下手な人の心情を鋭く描ききっている、極めてすぐれたロック詩人であったと思います。過去形なのが悲しいですが。
デビューアルバムの「Welcome to the lost child club」は全編今で言う「引きこもり」に向けた応援歌ですし、まあそれではあまりにも一般性がないということを本人もプロモサイドも気付いたのか、それ以降はもうちょっと抽象化された、普通の人なら誰でも共感できるような内容に変わりましたが。
例えて言うなら太宰治みたいなもんですかね。
太宰の代表作で「人間失格」という作品がありますが、あの主人公は全くもって頭がおかしいのですが、「これはおれだ!!」と思った人は多いのではないでしょうか。おれがそうなんですが(笑)
それと似た効果を、仁成(じんせい)の詩は持っているわけです。

このアルバムに収められている「Stella」「Jack」はまさにそれ。なんでこれカラオケに入っていないんでしょうか。「ZOO」なんてクソだと思うんですが。
「青い」とか「暑苦しい」とか「ダサい」とか、当時も言われてたし、今でもたぶん言われちゃうんでしょうけど、でもそれでも(英語で言えばnevertheless)、仁成(じんせい)は稀有な詩人だったと思いますし、今聴いても感動します。
エコーズにとっての不幸は、ベースが下手だったということですかね。
ライヴを見て思ったんですが、ドラムの今川勉はめっちゃうまかった。CDではわkらないと思うんですが、ドラムの鳴らし方がすごかった。
彼はエコーズ解散後、甲斐よしひろのバンド「KAI FIVE」に加入したんですけど、あのドラムはそりゃ欲しいわ。甲斐さんよくわかってる、おれはあなたの作品あんまり好きじゃないけど。
安奈あぁぁ〜。

仁成(じんせい)はオールナイトニッポンの2部をやってたことがあるんですが、そのオープニングのシャウトを今でも思い出します。
「今夜も、愛を、愛を、愛を!!!!」

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2005年03月07日

Original Love/The Very Best of Original Love

original_love.jpg

ベストについて考える・その1



2があるかどうか微妙。

オリジナル・ラブのベストです(1995年)。
オリラブと言えば「接吻」でブレイク、ちょっとだけ売れてましたがフェイドアウト。
今でも田島貴男のソロプロジェクトとして存続していて、けっこういいアルバム出してるっぽいです。あんまり聴いたことないけど(笑)。

ディスコグラフィー的には次のようになります。
(メジャーデビュー後のオリジナルフルアルバムのみ)

LOVE! LOVE! & LOVE! (1991年)
結晶 Soul Liberation (1992年)
EYES(1993年)
風の歌を聴け(1994年)
Rainbow Race (1995年)
Desire (1996年)
Eleven Graffiti (1997年)
L (1998年)
ビッグクランチ (2000年)
ムーンストーン (2002年)
踊る太陽 (2003年)
街男 街女 (2004年)

で、このベストが1995年で、「風の歌を聴け」までの曲+アルバム未収録曲で構成されております。このエントリを書くために調べてわかったんですが、彼ら(というか彼)最大のヒット曲「接吻」はアルバムに入ってないんですね。驚いた。

で、おれがまじめに聴いてたのは「Eleven Graffiti」までなんですが、正直このベスト以前と以降では全く別のバンドと言ってもいいほどの大変身を遂げています。
このベストまではソウル・ジャズ・ファンクといった、わりとおしゃれな音を基本としていたのですが、「Desire」では急にワールドミュージックに傾斜、ギリシャ歌謡風の曲とかやってました。これで相当ファンが離れたと思います。
次の「Eleven Graffiti」からは、ジャンルに捕われない広い音楽性を発揮しつつ今に至る、というところでしょうか。よう知らんけど。

ということでこのベストは第一期オリラブの集大成的なものになっているのですが、オリジナルラヴのオフィシャルサイトに載ってない(笑)。東芝EMIが勝手にリリースしたのでしょうか、無かったことになってます。
ここまでの彼らは、前述したようにソウルっぽい感じのおしゃれさんではあったのですが、おしゃれ度数は2ndの「結晶」で早くもピークに達し、それ以降は「おしゃれ」というより音楽の深いところにどんどん分け入っていくような、スタイルを突き詰めることで逆にスタイルの呪縛から解き放たれていく、そんなスリリングな感じでした。
3枚目の「EYES」の1曲目、「LET'S GO」という曲がターニングポイントだったと思います。この曲はめちゃめちゃかっこよかった。
とは言えシングルはきっちりキャッチーなものを出してきたりして、なかなか曲者でもあったわけですが。
加えて、シングルでしか出ていなかった「ティアドロップ」、高野寛とのデュエット曲「Winter's Tale 〜冬物語〜」という超名曲2曲も収録され、もう何回聴いても飽きないベスト盤となりました。
このアルバムがあまりにも再聴性に優れており、これ以降のオリラブから興味も薄れたことにより、おれの中ではこれで満足&完結しちゃったところがあります。
あまりにも優れたベストを出しちゃうと、それでリスナーが満足しちゃって以降のセールスに悪影響を与える、ということは、あるかも。とこのアルバムを聴いて思いましたとさ、どっとはらい。

ところで1stは超名盤です。もう廃盤ですが、ブクオフとかで見つけたら即ゲットをお勧めします。パンクでジャイブでビーバップな、弾けた田島先生の作品が聴けるのはジャンプ1stだけ!!

このところ毎日エントリするよう意識してやってるのですが、さすがにアクセス増えますね。皆様毎度ありがとうございます。



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2005年02月02日

IPPPPU-DO Masami Tsuchiya/Very Best

masami_tsuchiya


こういうのって売れないんだよね〜。




「すみれSeptember Love」(古!)でおなじみ一風堂、及び「夕焼けニャンニャン」(古!)でおなじみ土屋昌巳のベスト盤(1998年)。
一風堂のベストは他にもいくつか…と書こうと思ってHMVをチェックしたらダウンロードしかないんでやんの。とにかく現在の音楽市場では価値がないんですね…
これだけいろいろな人に影響を与え、プロデューサーとしても数々のヒットを作り、Japanのツアーに参加するほどの、ミュージシャン/ギタリストとしてとんでもなくレベル高い人が、ここまで評価低いというのはどういうことだ(怒)!!
一風堂と土屋昌巳の全アルバムは再発するべきだ!おれは買うぞ!自分が持ってないやつは。

で、このベストですが、今までCD化されてなかった初期の一風堂の音源も入っているのがうれしいです。ジャケットデザインがやっつけ仕事ですが…
おれとしては、Japanや阪本龍一なんかと交流を持った後の耽美的な土屋昌巳より、一風堂の1,2枚目みたいなテクノパンクなテイストのほうが好きなんですよね。
ま、後期もけっこう好きではありますが、サウンドプロダクションのほうに重点が置かれてて、ポップソングとしては初期のほうが秀逸。「Radio Fantasy」なんて、切なく明るいセンチメンタルロックミュージックですな〜。

「すみれSeptember Love」が例外的に売れちゃったけど、この曲って一風堂の中では凡曲だと思います。これより素晴らしい曲はいっぱいある。そもそもこの曲って何で売れたんだろう?いや、化粧品のCMになったのは知ってますが、CMソングだったら売れるってもんでもないし。

やはり本質的に売れる音楽ではないんでしょうね。XTCみたいに。
しかし、いわゆるポップマニアからも評価されていないのが腑に落ちない。
もっともっと再評価されてもいいと思うんですけどね。

あと、あまり言われない(というか、一風堂に言及したメディアやウェブ自体が非常に少ないわけですが)ことだけど、ギタリストとしての腕前は超一級だと思います。
音作りからチョーキングの機微から、地味にうまい。音楽性とは裏腹に、ギタープレイヤーとしての基礎体力がすごくあって、なおかつサウンドデザインの切り口がすごく独自で、ペラペラだけど芯があったり、キラキラだけどギターの音、とか、よくあるグターの音じゃないんだけどギターでしか出せない音を出す人だと思います。
ルナシーのSUGIZOも確かファンだったと思いますが、彼のカモメみたいな音色なんか土屋さんっぽいかも。布袋なんかも実はけっこう影響受けてるんじゃないかな?

しかし商業的には売れないんだなこれが。まあわかる気はします。他にこんな音ないし、売れるためにはやっぱりある程度耳に馴染んだ感じでやんないとね。
ポップさとラディカルさの割合がちょっと(商業的には)中途半端だったかもしれません。
YMO(特にBGM以降)みたいにとんでもなければまた違ってたんでしょうね。そこまでのぶっちぎり方は、土屋さんの場合なかったので。
でも「4人目のYMO」でも全然違和感はないですけどね。

もうアルバム出さないのかなあ…

posted by インサック at 22:22| Comment(8) | TrackBack(1) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月31日

サンボマスター/サンボマスターは君に語りかける

sambomaster

パンキッシュでソウルフルでファンキーでジャジーでブルージーな、夢のような大傑作。



たいそうな衝撃を受けたファーストアルバムからほぼ1年、サンボマスターのセカンドアルバムがリリースされました。

これが、もうものすごい!山ちゃん(ヴォーカル&ギター、全曲作詞作曲)最高!!!

ファーストの路線のまま、衝動の大きさはそのままに、音楽的にひとまわり大きくなったようなるばらしい疾走感にあふれるアルバムです。
もうスローな曲なんて1,2曲しかなくて、あとはもう何と形容していいか、とにかくテンション高い。しかし勢いだけではなく、驚くべき音楽のすごさが共に在る。1曲目から相当ハイテンションなのですが、2曲目以降それを凌駕する怒涛のジェットコースターハイテンション轟音メランコリッククレイジーナンバーが目白押し。

彼らの音楽を聴いて何を感じるか、どういうふうに解釈するかは、人によってかなり違うと思います。それはいろいろな要素が入っているから。
一曲の中で、パンクとファンクとソウルとジャズとブルースの要素がごったまぜになってます。
一曲の中でですよ!?
「パンキッシュな曲もソウルフルな曲もある」ではなく、一曲の中にいろんな要素が一緒に含まれているんです。
世にはレッチリなんかを筆頭にいわゆる「ミクスチャー」と呼ばれるバンドなりジャンルがある(ていうか、今や「あった」と言ったほうがいいか)のですが、このサンボマスターこそ真のミクスチャー、いろんな要素のそれぞれでもありそれぞれでもないという、なんか哲学とか神学のレベルまでいっちゃってんじゃないの、というくらいの素晴らしさです。

例えばポール・ウェラーはThe Jamというパンクバンドを結成し、後期はソウルに傾倒し、スタイルカウンシルというどソウル・どジャズなユニットを結成したわけですが、その歴史をぐしゃっと時系列の方向につぶして、オーティス・レディングとパーラメントとミキサーにかけて弱火でことこと三昼夜、って感じです。
(オーティス成分は「Gotta!Gotta!」です。清志郎とも言う。)
あと、曲中に頻繁に出てくる「語り」はゴスペルですね。日本人のためのゴスペル。
いや〜まじでポール・ウェラーがサンボマスター聴いたら歯軋りして悔しがると思うよ。たぶんこんなんがやりたかったんじゃないの?特にThe Jam後期。

たぶん、ジャンルは違っても、音楽家が音楽を奏でる時のパッションや高揚って、クラシックでもジャズでもパンクでもヘビメタでも、本質は同じなんでしょうね。
ファーストに収録されている超名曲、「そのぬくもりに用がある」の曲中の語りの中で「全てを捨てて、ただ音楽のためだけに生きる男」「言葉にならないからおれはギターを弾くわけですよ!」というセリフがあるのですが、まさにそんな感じ。

詩としてもすばらしいフレーズがあるような感じなんですが、音を聴いてるだけでいっぱいいっぱいで詩まで聞いてる余裕が、今はない。何十回か聴いたら詩も心にしみてくるんだと思います、ファーストもそうでしたから。

もう、日本語ロックとして、はっぴいえんど、RCサクセション、佐野元春、サザン、岡村靖幸、スピッツ、くらいの大偉業です。
音楽的には、もうこれほどのパンクでソウルでファ(略)な、しつこいですが、十二分にそれらの音楽を血肉化し(用は「かっぱらい」じゃないってことです)、またそのどれでもない(それでもある)音楽って、世界的に見ても稀有だと思います。
うん、これは世界で受けるな。テクニックとスピリッツの文武両道だし。世界デビューしたらいいんじゃないですかね、日本語のままで。これは伝わるよ。

それも、彼らがプレイヤーとしてすごくうまくて、それでいてうまい人が陥りやすいテクニック至上主義にとらわれず、音楽そのものにせまるアプローチをしているからこそのサンボマスターのすごさなんでしょう。

いやすごい、必聴。


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2005年01月18日

東京事変/教育

tokyojihen_kyoiku

これでいいのか?



椎名林檎の新プロジェクト、東京事変のフルアルバム(2004年)。
ほぼ発売と同時に買ってはいたのですが、アラブポップスに魅せられてこっちを聴くのが遅くなってしまいました。

林檎のプロデュースをずっとやってる亀田誠治(ベース)やPE'ZのキーボードH是都M、他の人は不勉強にして存じませんが、まあ手練れを集めて結成されたのでしょう。

先行シングルを聴いて感じた、「もう新しいことはやんないんだろうな」という印象は当たってました。
メロディーのクセ、音のマテリアル、全て椎名林檎名義でリリースされた3枚のどれかのバリエーションに聴こえます。
音的には相当作りこんでありますが、林檎本人がやりたかったと思われる「バンド」という基本線は外してない感じ。
ジャンルも幅広くはあるのですが、やはり手クセで作った「林檎節」が見え隠れしますね。

まあそれはそれでいいですし、そんな毎回毎回新機軸を打ち出すのも消耗するだろうし。
特に3枚目の「加爾基精液栗ノ花 」は、作りこみに作りこみすぎて、メジャーで発売していいんかいな、というくらいの難解な、というか、たぶん林檎嬢はセールスとかポップさとかを考えずに、好きなように作ったんだろうな、というとんでもない音でしたし、反動でポップに振れても、そりゃ当然だし、それはいいんですよ。

と言ってもこのアルバムもそんなポップなわけではなく、前衛的な部分もかなりありますが。
というか、そもそも林檎の曲で真に「ポップ」であるのは「ここでキスして。」だけではないかと思うんですが。
何故か大ブレイクしてしまった彼女ですが、本来ならこんなに売れる人じゃないよなあ。と今でも思います。おれは大好きだけどね!

で、何が言いたいかと言うと、ちょっと安易に作ってんちゃうか、と思っちゃうんですよね〜。
そりゃ普通の音楽に較べればとんでもなく考えて作ってあると思うけど、枝葉末節な感じがするんですよ。「そこじゃないだろう」と。うまく表現できませんけど。
手クセやノリで押し切っちゃってる部分がちょっと多いような気がしました。
「群青日和」みたいに、それがいい方に出ている曲もありますが。

このプロジェクトって林檎のリハビリも兼ねているような気もするし、まあ1枚目なんでそれがより色濃く出てしまったのかな、という気もします。
東京事変はこれからも続いて行くようなので、今後に期待です。

おれが期待しすぎてるのかな?でも林檎には期待してしまいます。1stの衝撃はやはりすごかったですから。




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2004年12月15日

マハリック・ハリーリ/BON VOYAGE!

mahalikhalili

イカサマ異国情緒。



「ナース」というパンクバンドのドラムだったななきさとえとツハライチローのエキゾチックポップユニットのデビューアルバム(1991年)。
同じ路線で「Punctual」という2ndを出して、その後「Nanaki & The Spice」という名前になってフェイドアウトして行きました。
でもおれ2ndも買った覚えがあるので、それなりに気に入ってたんだろうな。
振り返ればこの時くらい、いやもっと前からこういうアジア系の音に対する興味はあったんだと思います。初めて行った外国はインドだったし。
ただ、当時のおれは欧米フォーマットから外れた音を楽しめる下地を持っておらず、このようなインチキエスニックを興味本位でちょろっと聴いていたんでしょう。

1991年というとマライア・キャリーがデビューしGuns'n'Rosesの「Use Your Illusion」が売れまくり、翌年にはNirvanaの「Nevermind」がまた売れまくり、グランジブームが吹き荒れていた時期。
英国ではStone Rosesが89年にデビューし、おマンチェブームが巻き起こりBlur対Oasis騒動が起こったり、日本ではマッキーの「どんなときも。」やKAN、Unicornなんかがブレイクして、「いい曲なら売れる」みたいな土壌ができつつあった時期ですね。

で、このマハリックハリーリですが、音の骨格は普通のポップス、装飾はアラブだったりインドっぽかったりです。
歌の題材もガザとかマハベリ川(スリランカ)だったりで、異国情緒をかもし出していたりするんですが、まあイカサマですわ。
なんとなくローザ・ルクセンブルグで直球勝負していたどんとが開き直ってボ・ガンボスを始めた、みたいな感じでしょうか。
非難を受けることを承知で言うと、ボ・ガンボスって所詮借り物のスタイルで、ドントが単にそういうスタイル(アメリカ南部の泥臭いソウルとか、それこそガンボとか)が好きでやってみたかった、ということだったんじゃないかなあ、と。
このマハリック・ハリーリも、そんな「こういうの好きだったんでちょっとやってみました」感を感じます。

ただ、おれはそういうなんちゃって音楽はけっこう好きなんで聴いてました。
でもボ・ガンボスはあんまり好きじゃなかったなあ。たぶんどんとが本物になりたかったからじゃないかな、と思います。
マハリックは「本物」になりたいなんてさらさら思ってない音っす。
軸が「日本語のポップス」に置かれていて、異国情緒はあくまで味付け。別にインドや中東のこころを日本に伝えたい、みたいな要素はまるでなし。
だがそれがいい!
日本のポップスは大なり小なり欧米の模倣から始まっている、とは良く言われることですが、では例えば米国でデビューしてビルボードで1位になるのがゴールか、というとそうではなくて、その土地土地に合った発展のしかたがある、ということでしょうな。
タイポップスしかり、ネシアポップスしかり。
やっぱり日本ものにも他の国のものにも、その土地の伝統音楽の影が落ちていて、それが面白いのかなあ、と思います。
その「影」があまりに濃いと受け付けなかったりして、そのさじ加減ですね。
そういう観点から言うと、マハリックの音はちょっと薄味かも知れません。サンディーくらいがちょうどいいかな。
しかしいずれにしても日本のマーケットではあんまり売れないわけです。

最近は日本の音楽も自由度高くなったし、そろそろモロにエスニックなバンドが売れてもいい時期かな?なんて思います。


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2004年12月12日

KUSU KUSU/Groove Market

kusukusu

J-エスニックポップ最初の成功。



1992年の日比谷野外音楽堂の演奏を収めたライヴ・アルバム。
当時はけっこう人気あったと思います。
ディスコグラフィーを調べたら、90年にメジャーデビュー、オリジナルアルバムを4枚出して94年には活動停止という、短命なバンドだったんですね。
当時はメンバーみんな10代、イカ天出身ということもありアイドル的な人気が先行してたような気がします。

おれは普通に「面白いな〜」と思って聴いていたのですが、当時としては珍しく(まあ今でも珍しいか)、カリプソ、ズーク、サンバといったいわゆるワールドミュージックの要素をめっちゃ取り入れてたバンドです。
おれは1990か1991年の「Meet the World Beat」という、FM802という大阪のFM局主催のイベントで初めてライヴを見たんですが、10代とは思えない演奏力!!ベースのSAYなんてスティック弾いてますからね!
スティック弾く人って、トレヴァー・タコ頭・ラヴィン大先生と野口五郎くらいしか知りませんが(笑)。

おれも学生の時バンドでこの手の曲をやろうとしたことがあるんですが、演奏的にはけっこう「せわしない」感じにしないと雰囲気出ないんですよ。どの楽器もせわしなくいろいろ弾かないと。そうすると演奏だけでいっぱいいっぱいになっちゃって、ノリとかグルーヴとかが出ないんですよね。まあ慣れもあるんでしょうけど、いずれにせよかなり修練を積まないと演奏できない種類の音楽だと思います。
それを彼らは軽々とこなしてました。めっちゃ楽しいステージでした。

カリプソやズークといった、カリブ海の音楽って当時(今も?)そんなメジャーなスタイルではなかったんですけど、曲も演奏もバッチリでしたし、メンバー全員作曲できるし、実はかなりの音楽的実力を持ったバンドだったのでは。
楽曲も、スケール大きいけどポップさや楽しさは失わず、佳曲揃いだったと思います。
ただ、ヴォーカルの次郎は、う〜んちょっと下手だったかもね。

あと、こういう中米スタイルのみで長く活動していくのは辛いかも。ネタ切れしちゃうというか。
同じくエスニックな音でブレイクしたバンドにThe BOOMがありますが、彼ら(というか宮沢)は元々楽曲の力が強いバンドで、音の装飾として沖縄やブラジルを導入したのに較べて、KUSU KUSUの場合スタイルと楽曲が分かち難いレベルまでビルトインされてて、路線変更は難しかったんだと思います。
他にもChika BoomとかKing Biscuit Timeとか、中南米の音楽を取り入れたハバンドはありましたが、いずれもブレイクには至りませんでしたね。オルケスタ・デ・ラ・ルスはマジですし。

ま、一瞬とは言えこのような一般になじみのないジャンルの音でちゃんと売れた彼らは(アイドル人気だったとしても)すごいと思います。マニアックな好事家のマーケットで細々と、とかじゃないですからね。武道館ライヴまでやってますから。





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2004年11月14日

♪TB:音楽私情調査・・・完全無欠のロックンローラーは誰だ?

はじまりはブラックミュージック

ロックンロールって何なんでしょうね?
音楽のスタイルのことなのか、音楽に対する心がまえのことか。
スタイルで言えば、チャック・ベリーが開祖の、スリーコードのアレなんでしょうけど、おれの中では、こう、それまでの音楽の状況とか、雰囲気とかを根底からひっくり返すようなものですかね。
たぶんチャック・ベリーが出てきた時ってそんな印象だったんじゃないですかね。おれはリアルタイムでは知りませんけど。
「パンク」ていう言葉とニュアンスが近いかも知れませんね。
とは言え、やはりシンプルなコードで早いビートでシャウトして、という、理屈抜きの痛快さが「ロックンロール」っぽいかな。
あと、なんでかわからないけど、黒人がプレイしているイメージはおれの中にはないんですよね。もちろん発祥が黒人音楽であることはわかってますけど。

てなことを考えると、うーんおれにとってのロックンロールは、Thee Michelle Gun Elephantです!ってベタやな〜。
しかし、彼らが出てきた時、スタイルとしてはむしろ使い古されているものだったにもかかわらず、すごく新しく感じたんですよね。
それは注がれているエネルギーがそのへんのロックバンドとは桁違いだったからだと思います。チバの詩も、関係ない言葉を並べているようで、それぞれの言葉が持つイメージが影響し合って全体としては独自の世界観を作ってる、みたいな。

てなことでどうでしょう?

posted by インサック at 23:39| Comment(6) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年11月03日

The Willard/Tallyho

willard_tallyho

驚くべきことに、まだやっている。



1982年結成、1990年ごろのインディーズブームで注目されメジャーデビューしたパンクバンド、Willardの最新フルアルバム(1997年)。最新で1997年て!
90年ごろにはラフィンノーズ、有頂天と共に「インディーズ御三家」(ダサ!)なんて呼ばれてましたなあ。宝島からレコード出したりしてね。
ラフィンもまだやってるみたいで驚き。チャーミー老けたな〜。
この中ではケラ(リーノ・サンドロヴィッチ)が、(演劇でですが)最もメジャーになってしまったというのは感慨深いものがあります。

しかし活動歴が長く、メンバーチェンジが激しいバンドなのに音楽性や詩の方向性が全く変わらない。
音はダムド、ドアーズ、ゴシックパンク、ポジティヴパンクの系譜に連なる、ダークでスピーディなバンドサウンド。
詩は、墓場、古城、ヴァンパイア、13日の金曜日、切り裂きジャック、海賊、霧の夜、酒場、フリークス、みたいなものをモチーフにしたものばかり。20年間ずーっと。
昔から聴いている人間からすると正直おなかいっぱいなところはあるのですが、こういう世界観を築き切ったバンドってすごく珍しいし、どのアルバムもレベル高いし、このスタイルってやっぱスリリングでかっこよくて、高揚します。まあ演奏下手とかはありますが、すげえ奴らだと思います。

たぶんそれなりに売れてたのはメジャーデビュー後の数年だけで、かれこれ10年以上は、音楽業界的には隠遁生活同然。どうやって食ってんだろう?と不思議になります。実家が金持ちなのか、ヒモなのか。音楽活動だけで食えているとは到底思えない。
しかしそれでもどうにか存続しているというのは、全ての音楽で生きることを目指して挫折した人たちの希望の星ではないでしょうか。

オフィシャルサイトもあるんですが、久々にレコーディングに入る模様。まあ出たら買います、とりあえず。


posted by インサック at 14:02| バンコク | Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年11月02日

高野寛/Ring

hiroshi_takano_ring

初期の傑作。



Seesaaのアクセス解析が今日復活したので見てたところ、先週アクセスが急増してたことが判明しました。(と言っても訪問者数で100弱ですが…)どうもありがとうございます。
やはり知名度が高いミュージシャン(東京事変など)を取り上げると増えるようです。よし、じゃあ高野寛だ!!弱い!しかも大昔、ブレイク前だ!
いいんです、量より質です。

高野寛と言えば「虹の都へ」のスマッシュヒット(一発屋とも言う)でおなじみですが、これはそれ以前にリリースされた彼のセカンドアルバム(1989年)。
この直後「虹の都へ」がヒット、続いて「ベステンダンク」もヒットしたわけですが、アルバムだとけっこう実験的なことしてたりする人ですね。トッド・ラングレンにプロデュースしてもらったりしてましたし。
しかしこの2ndまではまだアコースティックな感じで、ひねくれポップという感じではないです。
おれ的には、この人のそういうマニアックさとか、言葉遊びみたいな部分はどっちかというとどうでも良くて(たぶん本人的にはマニアックなほうが自分のコアだと思ってるかも知れませんが)むしろ王道な曲を作った時にとんでもない名曲が産まれるケースが多いような気がします。
「虹の都へ」「ベステンダンク」もそうですし、このアルバムに収録されてる「Is That Love ?」「カレンダー」、「Blue Period」なんてすごいっすよ。
その後も「夢の中で会えるでしょう」とか「天国へ続く道」(だったっけ?曲目うるおぼえ)とか、「うわ〜…」って曲がけっこうあります。
確か一時期ドラマにも出たりしてたような…?
まあルックスいいですよね。

このアルバム、クレジットを見るとけっこう豪華なんですね。
元々高橋ユキヒロに見出された人なんでユキヒロは参加してるんですけど、小林武史(この時は無名だったのでは?この人もユキヒロつながり?)、今は亡き大村憲司、吉川忠英(この人オザケンの「球体が奏でる音楽」にも参加してたジャズミュージシャンですよね)、古田たかしなど。

一時裏方に回ってたみたいですけど、最近また活動を始めたみたいですね。
2003年の冬に、アジアのアーティストを集めた「J-ASEANコンサート」というのが横浜であって見に行ったんですけど(シティ・ヌルハリザすごかった)、ギターが高野さんだったんですよね。「うわ」て思いました。ついでにもう一人のギターがL⇔Rの黒沢(弟)だったのも「うわ」と思いました。
加えてアジアのアーティストに混じってスティーブ衛藤が普通に出てたのも「うわ」と思いました。「PINK再結成っていいかも?」とも思いました。
PINKのメンバーって何してんのかな?
岡野ハジメ、ホッピー神山、福岡ユタカ、普通に活躍してて全然不思議じゃないけど。

話がそれましたが、スピッツやミスチルが受け入れられている今、高野寛再評価ブーム、あっていい。と思いました。
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2004年10月31日

東京事変/遭難

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あ〜、そういうことだったのね。



東京事変第2弾シングル(2004年)。
タイトル曲の「遭難」は、今までの林檎路線の曲。というか、今までの林檎の集大成的な曲ですね。
悪く言えば、手クセで作ってる曲。
デビューシングルの「群青日和」もどっちかというとそんな曲でした。
作曲者はキーボードのH是都Mでしたが。
で、思ったんですけど、もう林檎は新しいことをやるとか、今まで聴いたことのない音を作るとかではなく、今まで彼女がやってきたことをもうちょっと掘り下げたいんじゃないですかね。
この曲は3rdの曲を1stの音でやってるような感じがしますし、これまでのマテリアルの組み合わせのバリエーションを試したがってる気がします。

デビューから3枚目までは、もんのすごいイノヴェーションだったと思うんですよ。音もどんどん変わって行ったし、メロディーラインや曲構成もえらい勢いで変貌を遂げてました。
疲れたんじゃないですかね。Princeで言うとParadeあたりまでの発明しまくり時代からDiamond&Pearlsみたいなベタなファンクを経てEmancipationのような新次元に至る、という流れでしょうか。

たぶん今度のアルバムは、今までの林檎のアルバムを聴いた時のような新たな驚きはなく、今までの音をより掘り下げたものになるんじゃないですかね。
このシングルのカップリング曲の「心」も、新規性はあまりないけど、林檎らしい詩とメロディーのいい曲ですし。

あと、やはりバックが素晴らしい。亀ちゃんはまあ亀ちゃんですが、ドラムもキーボードも新しい色を添えている。ギターは、もっとがんばってください。


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2004年10月22日

氣志團/Too Fast To Live Too Young To Die

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いやな予感。



現在アリーナツアー「氣志團現象最終章」敢行中の氣志團ちゃんですが、彼らの最新アルバムです(2004年)。
彼らはかなり特異なロックグループで、アジカンやバンプやレミオロメンやスムルースやフジファブリックや、その他もろもろの「素直な」バンドと違ってギミックありまくり。
通常こういうバンドって一発屋で終わるか色物扱いされるかしかないのですが、インディーズから出てきて今まさに頂点を極めようとしています。
似た軌跡のバンドって米米クラブくらいしか思いつかない。このジャケットでリスペクトしてるユニコーンもそうかな。
とにかく言えることは、彼らがやっていることは全て本気(と書いてマジと読む)です。シャレや道楽ではないことは確かです。

ま〜楽曲は古今東西のロックやポップから引用しまくり(このへんはすかんちに通じるものあり)、演奏力は非常に高く、加えてダンスあり企画ありのステージング、総合エンターテイメントとしてかなりすごいです。
そしてヤンキーなファッション、これは綾小路翔団長の生い立ちに負うところが大きく、けしてマーケティングで出てきた結論ではないと思いますが、これが実はマーケティング的にもばっちりだったわけですな。
故ナンシー関も指摘してましたが、日本人の血中ヤンキー濃度は高く、「怖くない」という要素を加味すれば、一般に受け入れられる可能性は非常に高いのです。たぶん。
翔やん的にはこういう格好が「ダサい」と思われることは百も承知だったとは思います。日本人のヤンキー好きまで考えてたかどうかわわかりませんが、とにかく彼らがこのルックスじゃなかったらここまで大きくなってないと思います。

で、このアルバムなんですが、1stは荒削りながらもコンセプトをきっちり打ち出した、もちろん楽曲の質やアレンジも(プっと笑ってしまう部分も含めて)高く、2ndは完成度(いろんな意味で)を増してました。たぶんスタジオワークのスキルが高まったんだと思います。
で、この3rdは、1stから2ndのジャンプアップ幅に比べるとちょっと物足りない感じ。
翔やんもインタビューで言ってたけど、「あと1曲」が足りなかった。
「one night carnival」級の、アルバムを象徴するような曲があればすごいことになってたと思います。惜しい!
それでも、もう一人のソングライター、星グランマニエのリリカルなセンスもますます冴え渡り、楽曲の幅も拡がり、突き詰める部分はより突き詰まってますし、レベルは高いです。
氣志團のこういう作曲能力やアレンジ、バンドとしての演奏力の高さってもっとクローズアップされてもいいと思うんですけどね。

このアルバムリリース後もコンスタントに新曲をリリースしているのですが、悪い予感がしています。
それは解散。
この絶頂で解散したら、まるで(彼らがロゴにしている)BoΦwyそのままじゃないですか?ツアータイトルも解散を暗示しているような気がするし。
今のところ公式にはアナウンスされてませんが、今度こそ「ライブハウス武道館へようこそ!」のセリフと共に解散宣言してしまいそうで怖いです。
少なくともあと3枚はアルバム出してもらわんと。
もっともっとネタはあるはず、プログレとかメタルとか。
たいがいどんなジャンルでもできちゃうメンバーのはずだから、もっともっと痛快な曲をガンガンリリースしてもらいたいものです。


posted by インサック at 01:09| バンコク ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月20日

KOJI1200/アメリカ大好き!

koji1200

テイ・トウワのいい仕事。


今田耕司をテイ・トウワがプロデュースしたKOJI1200、1996年のアルバム。
「ナウ・ロマンティック」がちょっとヒットしましたね。
その後「KOJI12000」になって新人の女の子とデュエットしたりしてましたが。こちらはこけていたような思い出が…

テイ・トウワは自分のアルバムも出してますがいわゆるプロデュースワークも多い人ですよね。
その中でも(と言ってもそんな聴いてるわけではないですが)このアルバムはベストなのではないでしょうか。
「ナウ・ロマンティック」という曲が象徴しているように、80年代のニューロマンティックへのオマージュのような仕上がり。たぶん今田が好きなんでしょう。
しかし「ナウ・ロマンティック」という曲はいいですな。高野寛のギター最高。
実はおれもDuranあたりが洋楽聴き始めで、振り返るとなんかこっぱずかしいのですが、この曲は恥ずかしくもちゃんと聴けるレベルになってて、なんか複雑な気持ちになります。
ちなみに他の曲はもうマジで作ってます。
ただし、マジすぎて2004年現在のR&Bなんかと比較しちゃうと、古い感じは否めない。
今の洋楽のちょっとR&Bよりのものって、ラップやヒップホップのフレーバーが絶対入ってるじゃないですか。
このアルバムにはそれは皆無なので、それが古さにつながってるような気がする。
余談ですが、ウタダの全米デビューシングルも同じ理由で古く聴こえちゃう。

ネタもいくつか入ってるんですが、今聴いてもおもしろい。安田のねえちゃんとか。
エンディングのネタも面白かった。ちゃんと音で笑わせているというか、何回聴いても面白い。
参加メンバーも立花ハジメとか野宮真貴とか、かなり豪華。テイさんの人脈なんだろうけど。
今田のこの手の音楽に対する愛情がよくわかる1枚。

もうやんないのかな。

posted by インサック at 17:55| バンコク 🌁| Comment(6) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月17日

東京事変/群青日和

tokyo_jihen

素直にかっこいい。



椎名林檎が組んだバンドの1stマキシシングル(2004年)。言わずと知れてますね。
一発目に出す曲としてはいい感じなんじゃないでしょうか。

椎名林檎名義のアルバムは、2nd,3rdとどんどん複雑なアレンジになっていって、それはそれで好きだし、音楽家として飽くなき挑戦を続ける姿勢はすごいとも思ってたけど、正直1stみたいな音も聴きたかったことは事実。

バンドになると聞いて、「無罪モラトリアム」に近い音になるのかな?と思ったら、半分当たってた。バンドサウンド、しかし音圧やヴォーカルは椎名林檎ならではですな。
この曲は林檎の作曲ではないけど、もう林檎の歌にしか聴こえない。
バンドのメンツは亀ちゃん以外よく知りませんが、バックが誰でもあんまり関係ないかもね。
とにかく今林檎の気持ちが「バンドサウンド」へ向いていることにわくわくします。
アルバムがとても楽しみです。


posted by インサック at 03:43| バンコク 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月25日

Cymbals/Anthology

すごくかっこいいロックバンド。







おれが初めてシンバルズを聴いたのは「My Brave Face」というマキシシングル(1999年)で、このタイトル曲がもうすんばらしくスピード感とロック感とポップ感に満ち溢れており、非常に感動しました。で、「Missile&Chocolate」というフルアルバム(1998年)を聴いたところ、「My Brave Face」が期待はずれのアレンジで収録されてて、「あ〜よくあるポップバンドだったのね。おれの勘違いだね」ということで遠ざかっておりました。

で、解散に伴ってこのベストが出たわけですが、「My Brave Face」みたいな曲がいくつかでも入ってればいいや、と思いつつ聴いてみたところ、これは!すごいじゃないですか!もっと早く気付けよ自分!!

ヴォーカルの土岐さんの清楚なルックスもあってか、「おしゃれでキュート」みたいなイメージが強い彼らですが、おれの印象は「ロック」です。それはベースの沖井さんとドラムの矢野さんのリズム隊がロックだから。
インタビュー等では「The Whoの影響を受けている」とも言っている沖井さんですが、ベースのスタイルはまさにジョン・エントウィッスル。あるいはElvis Costello&The Attractionsのベーシスト、ブルース・トーマス。
楽曲のコード感やリズム感を失わず、スピード感とスリル感を上げつつドライヴするベース、あと矢野さんのキース・ムーンスタイルのドラムも同じ効果を上げています。
シンコペーション(リズムの裏から始まるフレーズ)をありえないほど多用しているのもスリル・スピード・サスペンスですね。ネタ元はダムドかな?と思ってますが。

そのリズム隊に乗っかるのはおしゃれ感満載のピアノだったりギターだったりはするんですが、土台がロック・パンクなのでロックにしか聴こえない。
特に沖井さんは、ベース以外のパートもやってるんだけど、根はベーシストだと思います。ベースラインがベーシストの発想で考えられている。
「ベースが弾ける人」と「ベーシスト」は違うのです。
ベースなんて楽器としては簡単だし、ギター弾ける人なら誰でも弾けちゃうしね。

で、The Whoのパクリみたいに言っちゃいましたが、あくまでも「スタイル」を取り入れているだけであって、曲全体とすれば全然違います。スピード感が違う。
The Whoって、個々のプレイヤーの荒々しいプレイスタイルと対照的に、曲自体はけっこうメロディアスだったりリリカルだったりするのですが、そこはシンバルズの場合しっかり2000年代のメロディーで武装しているわけです。

あと影響を感じるのはキンクス、コステロ、ニック・ロウあたり。
このへん本人たちも自覚的で、「My Brave Face」のジャケはキンクス「Face to Face」のオマージュ、メジャーデビューマキシ「RALLY」はコステロの「Get Happy」、イントロのパターンは同じくコステロの「No Action」そっくりという確信犯っぷり。
ネタ元っていうのは実はわりと限られており、それが功を奏している感じがします。
後期はもうちょっと音響的な感じになりますが、それでも「My Generation」そっくりな曲に違和感なくポップなパートをくっつけたりする手腕はさすがです。

と、これらはおれがキンクスやコステロやWhoが好きだから感じてしまうことであって、そんな知識なくても十分かっこいいロックでありポップミュージックです。
逆に、ネタのセレクトもさることながら、結果的に全然違うものにまで作り上げてしまう彼らのセンスと手腕がすごいと思います。

たぶん、60年代~80年代にWhoやキンクスに熱狂していた時の若者と同じ感覚で聴いてるんだと思う。
正直今Whoを聴いてもそんな盛り上がらないもん。いや好きですけどね。

あ〜シンバルズのライヴ見たかったなあ。すげえかっこよかったんだろうなあ。


posted by インサック at 15:42| バンコク ☁| Comment(0) | TrackBack(261) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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